愛おしさ全開！鶴丸国永くん (ページ8)

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CONFIDENCE″自信″ ページ8

「縁殿～ｯ！
政府のお偉い様方がいらっしゃいましたぞ！」

トテトテとなんとも愛らしい足音を響かせ走ってくるこんのすけくん。

あぁ、今日か。ついにやってきたのだ。
嘘が苦手な私には少々心苦しいけど、これは鶴丸さんの為の優しい嘘なのだ。そう自分に言い聞かせ、気を引き締める。

打ち合わせ通り、私は彼に言われたようにすればいい。

鶴丸さんの容姿には決して触れないこと。
何を言われても遠征中だということ。
こんのすけを通して合図を送られ、それでイエスオアノーを応えること。

何だかちょっと怪しいけど、でも私の初めての刀だから。
私は貴方を信じるよ。

「お久しぶりです。縁、です。」

ﾋｭｯーー、息を呑み込むのを忘れた。
早く顕現させろ、猶予はない、時の政府に貢献しろ。
度々、催促してきていた役人。私のことを見下し、鼻で笑った役人が今、私の目の前で歪んだ顔をしている。

「初めまして。私は縁殿の本丸の世話役の上司に当たります。
この度は報告書にも記載していた“異例の鍛刀”について詳しくお聞きしたく参りました。」

「私が、所謂“初期刀”と呼ばれる打刀五振りに手を取られなかったのはご存知のはずです。」

「いいか？縁。決して弱みを見せてはいけない
堂々と振る舞え」
「なあに、心配するな。俺はキミの味方だ。そのことを忘れちゃいけないぜ？」

鶴丸さんは、私の味方だから。

「お役人さん。貴方達、私が居なきゃお給料貰えないんでしょ」
「鶴丸さんは私の心の拠り所だから、異例の鍛刀時間だとしても、前例がなかっただけ。」
「私から鶴丸さんを盗らないで。
奪って行かないで。実験とか、辞めてください。」

「彼らも、この世に生を授かり、人の体を持って生まれてきたただの人間なのよ！！あなたたちと一緒！」

「ただ、神格がある付喪神ではあるけれど、私たちと同じだよ。己が折れるかもしれない恐怖を胸に出陣してくれる……、理解、してよ」

「申し訳ありませんでした。
我々の管理下に置かれていた異例の“黒い”鶴丸が突如消えてしまったので、もしやと思い訪ねたのですが……どうやら席を外しているようですね。」

異例の……黒い鶴丸？！
どういうこと……？鶴丸さんは元々黒で……赤い目で、

ﾊｯ、あの文字化け……そっか、そういうことか、

「ええ、ですからお引取りを」

不思議と、鶴丸さんの為なら強くなれる気がする。