OVER″許容範囲外″ ページ3
タイムリミットは残り三日間……詰まるところ、私はこの四日間を無駄にしてしまったという訳で。
数ヶ月共にしたこんのすけくんも堪らず「お仕えする方を間違ってしまった」とフサフサの肩を落としている。
なんか、ごめんね……。
審神者はまずはじめに各々の本丸に派遣される管狐、総称をこんのすけ。彼らと契約する。
だけど。
私は何かの間違えなのか彼と契約するだけで、体力諸共霊力も使い尽くしてしまう。所謂、木偶の坊てきな……。
「こんのすけくん、今までありがとう。
私今日、顕現させることが出来なかったら諦めるよ、審神者」
「縁殿……。それもいいかもしれませんね。
無理に頑張りすぎて主が身体を崩してしまったら元も子もないんですから」
そう……元も子もない。
三日後、私はこの数ヶ月の記憶を消され、平々凡々としたいつもの日々を取り戻す。
予定______。
政府から配布された資源を350ずつ設定する。
そして札を投げ入れる。
「“おいでなさい”。」
札は光を帯びて、そしてついには私の視界をも制す。
次第に身体から力は抜け、鍛刀部屋で膝を着いてしまう。
ザラっとしたコンクリートにも似た床に膝を痛める。血が滲んだ。
目の前に表示された時間は……“100時間”。
異例の100時間という数字。
アア、でも、間に合わないよ。こんのすけくん。
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唯丸乃輔 - 読ませていただいてます!頑張ってください!! (2020年8月19日 23時) (レス) id: fe2231d382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヴィズ | 作成日時:2020年7月23日 1時