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彼らを手入れし、国永日記に手をつける。
「平安の世を駆ける女子が居た。薩摩の出で、彼女が大切にしていた刀は父、国永による最高の刀……鶴丸国永と言う。
雨の日も、雪の日も寝食を共にし、女子はそれはそれは大切に鶴丸国永を扱う。
まるで、生きているもののように。時の大王が彼女に問う。
“その刀はお前の命とどちらが大切なのか”女子はそれはそれは笑って“彼に決まっております。無論、私が死ぬ時は彼も一緒ですよ、大王。”……北の門を守護する女子。女という壁に打ちひしがれても、尚も立ち上がる。
時の大王は言った。“大物が来たぞ”と。
だが、そんな期待も最早泡クズ。
彼女は持病により衰弱してしまう。武士としての心がそんな彼女を戦場に立たせる。
猛威を奮った牙。最後には自分をこれでもかと言うほど愛した男に殺されてしまう。
翌朝の彼女の遺体は、なんとも幸せそうな顔をして鶴丸国永を抱いていたと言う。
時の大王の計らいで、墳墓が建てられた。誰よりも豪華に、弔いの花が一瞬で枯れた。その墓には鶴丸国永と彼女、五条Aのみが眠る。魂は時を越えて……。嘗て京を脅かした天才女剣士と異名を誇る彼女の魂は、やがて生まれ変わり
またその使命を果たすだろう。」
「これは……私のこと？」
五条A？
確かに、私、無念だった。
会いに行かなきゃ
「ぁ、会いに行かなきゃ、私、鶴丸に……鶴に……、ごめんねって……謝らなきゃ」
「待て、縁。
今行って疲弊してるお前に何ができようか？」
「だって、鶴丸は私を待ってた！！！！！！
今でも待ってる！暗闇の中でずっと、私を呼んでる！！！
今行かなきゃ、私が行かなきゃ……三日月宗近、案内をお願いできますか。」
“最期までお守りできず、申し訳ございません”
“鶴丸、私たち頑張ったね、少し眠ろっか”
“いっしょに、”
「あなや。
じじいも驚きだ。鶴さんに会うと言うならこの本丸の刀全員を治療してから行け。それが五条Aの誓った筋というものだろう？縁。」
ドクン_____、
あぁ、あの温もりは、キミのものだったんだね、鶴丸。
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安奈(プロフ) - 何回も読んじゃうくらいハマりました。続編か番外編作って下さい。 (2021年7月24日 15時) (
レス) id: 684d6cbe53 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィズ(プロフ) - 玄さん» お褒めの言葉ありがとうございます！笑 (2020年8月6日 11時) (レス) id: faed2ccaa7 (このIDを非表示/違反報告)
玄(プロフ) - うわ尊!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!尊い!!!!!!!!!!エモい!!!!!!!!!!すげぇ!!!!!!!!!!すげぇ!!!!!!!!!!(語彙力皆無)あなたは神か、 (2020年8月6日 5時) (レス) id: c32115693c (このIDを非表示/違反報告)
ヴィズ(プロフ) - 美咲さん» わああ！コメありです！感想も励ましの言葉もありがとうございます！頑張ります(^O^) (2020年6月26日 10時) (レス) id: faed2ccaa7 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - とても面白かったです！続きを楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2020年6月6日 17時) (レス) id: f53a1d45b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヴィズ | 作成日時：2020年2月14日 2時
