不審者 ページ8
…へ？
咲 「それで、朔間凛月は元々のあなたの気持ちも知ってたんでしょ？」
A「う、うん。」
咲 「…だったら、自分がいたら邪魔になるって思っちゃったんじゃないの？」
そんなわけ無いじゃん。
邪魔なんかじゃないよ。
凛月がいなかったら、逆に困るよ…。
咲 「ちゃんと、あんたの気持ちを伝えてきなさい。
面と向かって話しなさい。
自分たちで解決して。
また、元気に笑うAが見たいから。」
柚 「Aちゃんがうまくいけば、私も少し気が晴れそう！」
A「…うん。」
〜凛月視点〜
あんずからの告白、大体分かってた。
俺を見ると顔真っ赤にしてどっか行くし。
振っちゃったのも、少し悪かったなとは思ってるんだけどね。
俺には好きな人いるから。
でも、今日物凄い睨まれてる気がする…。
あのtricksterのメンバーに…。
ま〜くんとは目を合わせてないからわからないけど…。
まぁ、気にしない気にしない…。
「り〜ちゅ〜♪」
…誰だろう全く。うるさいなぁ…。
「プリティスイートマイエンジェル凛月♪」
…同じ名前の誰かさん、ドンマイ。
凛月「ぐはっ！」
後ろから慣れた重みが…。
「会いたかったぞい♪
花婿修行はどうじゃ？順調かえ？」
凛月「…人の私生活に漬け込んでくんな不審者。」
「不審者じゃないぞい？
我輩は朔間零、そなたのお兄ちゃんじゃよ〜♪」
凛月「うるさい帰って。
警察呼ぶからね？」
こんな時まで俺の目の前に現れないでよ馬鹿兄者。
零 「そんなこと言わなくても…。」
凛月「…気持ち悪いんだよ。」
零 「最近、凛月の元気がないと聞いてな。」
凛月「…。」
それ言ったのって…。
零 「わんこから聞いたんじゃよ。
お主のことじゃ。
またAの嬢ちゃん関連じゃろう？」
凛月「…だったら何？
あんたが解決してくれるわけ？」
零 「…相当不機嫌じゃのう…。」
…兄者に言われると、更にイライラする。
零 「…不安になることはない。
どんな結果であろうが、嬢ちゃんはお主のもとから離れてはいかん。
そういう子じゃ。」
凛月「…Aのこと何も知らないじゃん。」
零 「…『私はなんでも知ってるよ。』」
…は？
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