アクセサリー ページ37
凛月に連れてこられたのは
アクセサリーがたくさん売ってるお店だった。
A「…え？
凛月ってこういうのに興味があるの？」
凛月「何言ってるの。
Aのを選びに来たに決まってるじゃん。」
A「え、なんで私？」
凛月「ろくにアクセサリーも持ってないでしょ。
女の子なんだからもう少しお洒落してもいいんじゃないの？」
たしかに持ってないな…。
興味はあったけど、買う時間もなかったし…。
凛月と出会うまでは、こんなふうに誰かとどこかに行くことなんてなかったから。
凛月「そういうAだったから好きになったんだけどねぇ。
とにかく買っちゃいなよここで。」
凛月の睡眠道具を買う予定だったけど…。
A「いいの？」
凛月「うん。
日頃の感謝だから。何個でも買っていいからねぇ♪」
A「…ごめん…あんまりわかんない…。
好きでも似合わないし、そもそも付け方もわかんない…。」
三十分くらいでギブアップした…。
全部可愛いんだけど…私には合わないし。
どういうのが可愛いのかもわかんない。
そしてどれも付け方がよくわからない。
凛月「…そんなことになるだろうと思った…。
はい。」
A「…え…。」
凛月に紙袋を渡された。
中にいくつか硬いものが入っている。
これってまさか…。
凛月「俺からのプレゼント♪」
A「…いただけません私に似合うものなんかないんで他の女の子の方が絶対似合うんで。」
凛月「文を区切って…。そして落ち着いて…。」
すると凛月は、私の手から袋を取り上げて、中を開ける。
凛月「Aは何でも似合うと思うんだけどねぇ。」
凛月が取り出したのは、綺麗な緑色の宝石が散りばめられたバレッタと、
赤色の宝石が光るネックレスだった。
凛月「Aと言ったら緑かなぁってね。
この赤色は俺の目の色。」
凛月は私の後ろに立って、
髪を少しいじった。
すると突然、首にひんやりとしたものが触れた。
ネックレスか…。
ネックレス！？
A「…凛月まさか自腹で？」
凛月「それ以外ないでしょ。」
A「ごめんね！絶対高かったよね！
何円だった！？」
凛月「財布出さないでいいから。
俺だってちゃんとお給料もらってるからね？
このくらい買うお金あるよ。」
A「でも高校生が出せる金額じゃ…。」
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