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初めての ページ14

〜A視点〜



凛月は歌い始めた。


彼も私を見て驚いていたみたいだ。


月明かりに照らされて、

マイクを握って、

私に視線を送っている凛月。



なんだか格好良い。

いや、元がいいんだけど。


彼の歌の歌詞に情景が合っている。




…え?



この歌って…まさか…。






すると凛月はステージから降りて、


私の手を引きベンチから立ち上がらせた。


そしてステージに再び上がる。




え、私も?




一体何を…。





A「…!?」










一瞬、何が起こったか分からなかった。


目の前が彼の顔でいっぱいになって、




唇に温もりを感じた。








それがキスだと分かったのは、凛月が歌い始めてからだった。








歌い終えると同時に、ふわりと抱きしめられる。






凛月「…。」

A「…え…。」



未だに理解できない!

凛月とキス!?


初めてだったんだけど!?




凛月「…ごめん。」


凛月は私を抱きしめたまま呟いた。



凛月「心配かけてごめんね。」



A「…私こそ…傷つけてごめんね。」

凛月「あんたは何も悪くない。

悪いのは俺。」


A「何言ってるの。

凛月は私を好きでいてくれただけじゃない。」




凛月「ま〜くんに告白されたって聞いて、


勝ち目がないって思った。



Aを俺に惚れさせようとしたけど、

その前にま〜くんが言っちゃったから。


二人が付き合うことも嫌だったけど、1番は…


俺が邪魔者になって、


あんたの隣にいられなくなることが嫌だった。」




A「…そんなこと、思うわけ無いでしょ。」








A「凛月が電話くれなくて、寂しかったよ。


くれないとは分かってたけど、欲しかった。


凛月の声が聞きたかった。」



気がついたら涙が出てきていた。



A「どんな関係でも、凛月にはずっと近くにいてほしいよ。

凛月がいないと嫌だ。

真緒だけいたって、凛月がいないと駄目なの。



もう凛月は、ただの許嫁じゃないんだよ。」




だから…。




A「…家に…(凛月「戻ってくるね。」



…うん。」






私達は微笑みあった。









凛月「で?嫌だった?」

A「…!?」



思い出すだけで顔が熱くなる…。


凛月「ふふふ。俺がその名を口にしなくても分かってるんだねぇ♪」

A「当たり前でしょ!

初めてだったんだから!」




凛月「…え?」

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年3月29日 0時

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