片想いシンドローム

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「だから今日はずっと俺の傍におれるで」

可愛い笑顔のままそう言われ、思わず笑ってしまう。

「嬉しい？」

「どうでしょう？(笑)」

「お前そこは嬉しいって言えよ」

「すいません」

「すいません(真似)」

「真似しないでください！」

「はははっ(笑)」


ふざけてる大倉さんに、私もずっと笑ってて、

思い返せば久しぶりにこんなに笑っているかもしれない。

大倉さんに感謝だな。






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そして言われた通り、その日1日は大倉さんのメイク担当として、囲み取材やテレビのインタビューとずっとついてまわった。


すべて終わってホテルに着いたのはもう21時前だった。


「はぁ〜。つかれたぁ」

ベッドに倒れ込み身体全体を伸ばす。

朝も早く結構なタイトスケジュールだったのもあり、疲れてもうこのまま寝てしまいそう…




そう言えば、朝大倉さんに言われた埋め合わせってどうなったんだろう。


ホテルへの移動の車では何も言われなかったから、今日はなしかな。



さすがに大倉さんも疲れているだろうし。


そんな事を考えているとウトウトしてきて、そのまま眠ってしまった。









ヴー ヴー ヴー ヴー


ポケットの中で震えるスマホ。

重たい瞼を開いて顔を上げれば、電子時計の23:00の文字が目に入る。
寝ちゃってたんだ。。


メイクも服もそのままで、少しげんなり…


起き上がって、いつの間にか鳴り止んだポケットのスマホを取り出すと


"たーくん 着信2件"の文字



大倉さんからの電話だったんだ。

この名前、ずっとそのままにしてるけど
そろそろちゃんと変えなきゃな


「もしもし、お疲れ様です」

「お前寝てたやろ」

「すいません、睡魔に勝てませんでした」

「飯食うた？」

「いえ、まだです」

「じゃあ寿司買ってきたから、俺の部屋くるー？」

「お寿司…！」

「ふっ(笑)俺も今からシャワーするからちょい待ってて」

「わかりました。有難うございます」


そして電話を切り、それと同時にお腹がぐーと音をあげた。

お腹空いた…

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