８ ページ9
イゾウside
随分とおとなしくなったな。腕の中でまだ少し震えている男を見て思う。
正直、こんなに怯えている奴を牢にいれるのは気が引ける。
だが、演技という可能性もあるというマルコの言い分もわかる。
どうしたものか、
まあ、こいつに聞いた方が早いか。
ｲｿﾞｳ「なあ、」
？「ﾋﾞｸｯ)は、はい？」
涙を浮かべて俺を見上げて来た。
こいつやっぱり本気で怯えてねえか？
ｲｿﾞｳ「お前、名前は？どうやって来たんだ？」
ｻﾞｶｵ「ザカオ、です、どうやって来たかは、自分でもよくわかってない、です……」
俺の問いに消え入りそうな声で答えたザカオ。
こいつ、一人にして大丈夫だろうか。
だが、俺の判断一つで家族を危険な目にあわせてしまうかもしれない。
今日初めて会ったザカオよりも家族の方が大事だ
そう判断し、少し歩く速度を早める。ものの数分で着いた。
ｲｿﾞｳ「ザカオ、下ろすぞ？」
ｻﾞｶｵ「は、はい…」
灯りはあるものの、薄暗い牢に怯えているのだろう。
震えがさっきまでよりも酷くなった。
牢になんて入れなくてもいいのではないか、という考えが脳裏をよぎる。
しかし、家族の方が上である。
そう自分に言い聞かせ牢の扉を開ける。
ｲｿﾞｳ「ザカオ、入ってくれ」
ｻﾞｶｵ「は、い」
危険でないと分かれば、多少は自由にさせてやれると思う。
服やリュックの中に武器を持っていないかの確認をしておこう。
持っていなければ手の縄も外してやれるだろう。
ｲｿﾞｳ「リュックの中見ていいか？」
ｻﾞｶｵ「どうぞ…」
リュックの中身は服や靴、帽子、後これはカメラ、か？
特に武器となるようなものは見当たらない。
リュックは返してもよさそうだ。
後、本人が何か持ってるか確認すればいいか。
俺はザカオの入っている牢に入った。
ｲｿﾞｳ「ザカオ、来てくれ。」
そう言って手招きをする。ザカオはゆっくりとだが、近づいてきた。
俺の膝の上に座らせる。
はたから見れば俺がバックハグをしているようだろう。
ｻﾞｶｵ「ぇ、ぁぅ」(///A///)
耳まで真っ赤になったザカオ、初々しいな。
こんな奴にやるのは少し罪悪感があるが、やるしかない。
ｲｿﾞｳ「ザカオ、ちょっと我慢してくれな。」
ｻﾞｶｵ「え？
ひゃっ！？ン、ぁｯﾋｯ」
服の中に手を入れる。特に武器と思われるものは無し。手の縄を解いてやる。
ｲｿﾞｳ「ザカオ、もういいぞ」
ｻﾞｶｵ「ぅ、ぁ」( ω-、)ｸﾞｽｯ
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ホウ - 作者です。パスワードが分からなくなってしまったため、別の作品にてまた連載を続けようと思います。これからもこの作品をよろしくお願いします。 (2021年6月16日 4時) (
レス) id: 40acd48530 (このIDを非表示/違反報告)
ホウ - ありがとうございます！最高だなんて！嬉しいです！更新頑張らせていただきます！ (2021年1月23日 23時) (レス) id: 8dd7cdb4bf (このIDを非表示/違反報告)
snow - すごい面白いです。ワンピースもFischer'sも好きなので最高です！更新頑張ってください、楽しみにしてます！ (2021年1月21日 21時) (レス) id: 4823ae26f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ホウ | 作成日時：2021年1月1日 20時
