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Aside
石田先輩のマッサージを終えて、2人で校舎を出た。
#14「部活終わりで疲れてると思うのに、ありがとな」
「いえいえ!これが私の仕事ですから!」
#14「そっか」
「また何かあったら言ってくださいね」
#14「おう!」
「じゃあ、失礼します」
家の方向に向かって歩き出す。
#14「…A!」
「はい?」
石田先輩に名前を呼ばれて振り返る。
#14「お礼したいから…コンビニ行かへん?」
目が キョロキョロ と動いている石田先輩は、なんかちょっと可愛かった。
「はい…!」
#14「行こか」
石田先輩は、少し嬉しそうに微笑んで私の横を歩く。
#14「Aは何で青戸受験したんやっけ?」
「ちっちゃい時から野球は好きだったんですけど」
石田先輩はとても真剣な顔をして聞いてくれる。
「青戸と北海道代表の試合を見たとき、心を打たれてしまって」
#14「本当に野球好きなんや」
「はい…!大好きです」
そういうと少し顔を赤らめた先輩。
#14「俺もAみたいになりたい…」
「え…?」
#14「ううん、何も」
そう紛らわせた先輩。
私には、はっきり聞こえた。
"俺もAみたいになりたい…" と。
「先輩は、先輩のままでいてください」
ポロッ とそんなことを言っていた。
#14「…え…」
「あ、ごめんなさい…」
#14「…ありがとう」
「え…?」
#14「悩んでたんや、俺はこのままの俺でいいのかなって。だからありがと」
「いえいえ…!」
#14「Aに助けてもらってばっかやな、俺」
「フフフッ」
ワイワイ と話しながらコンビニに向かって歩く。
「〜♪」
私のスマホが鳴る。
#14「出ていいよ」
「はい」
画面には、"昇太" の文字が。
「もしもし、どうしたの?」
#21「…Aっ」
「何?どうしたの?」
#21「早く…早く来て!」
「へ…?」
#21「早くっ…!」
「どこにっ…!?」
私の答えを聞く前に、電話を切られた。
#14「どうした…?」
「なんかよくわからないんですけど、昇太が早く来いって」
#14「そっか…お礼は今度するな。気を付けて」
「はい…すみません」
石田先輩の顔が曇ったのは、気のせいだろうか…?
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すなっち(プロフ) - ちーちゃんさん» 了解しました (2018年3月22日 21時) (レス) id: c32c3f8c05 (このIDを非表示/違反報告)
ちーちゃん - ありがとうございます!お願いします (2018年3月21日 20時) (レス) id: 3950307191 (このIDを非表示/違反報告)
すなっち(プロフ) - ちーちゃんさん» 大丈夫です! (2018年3月21日 16時) (レス) id: c32c3f8c05 (このIDを非表示/違反報告)
ちーちゃん - 特にありませんが、おまかせでも構いませんか? (2018年3月21日 14時) (レス) id: a589a13f8c (このIDを非表示/違反報告)
すなっち(プロフ) - ちーちゃんさん» コメントありがとうございます!ジャンルはこれがいいとかありますか? (2018年3月20日 23時) (レス) id: c32c3f8c05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーき | 作成日時:2018年1月10日 23時