SEVENTEENの紅一点(嘘)

ミンギュと ページ31

「ヒョン、クッキー作ったのでお茶しませんか?」

平日午後３時。
いいにおいのするクッキーを片手にミンギュがやって来た。

「そうだね、お茶淹れなきゃね」
「はい、楽しみです!」

嬉しそうに尻尾を振る大型犬がキッチンに着くなり、ずっと背後をバタバタと着いてきている。

「ミンギュ、座ってていいよ」
「ヒョンが淹れてる姿見たいので」
「なんだそれ ヲヲ」

隣から顔を覗かせるミンギュの頭を撫でて、お茶を淹れてリビングに二人で座る。
テレビをつけてみたが面白いものはやっていなかったので、ミンギュと顔を合わせては電源を消した。

「クッキー美味しいよ」
「そうですか!ヒョンに食べてほしくて!!」
「本当に?Thank you〜」
「Oh〜〜、ユアウェルカム!」

いい子だなぁ、ってまた撫でてみるとミンギュにばふっと包まれる。ミンギュの着ていたニットがくすぐったい。

「なんだよ、ミンギュ」
「んん〜〜、甘えたです。ヒョン補給みたいな」
「はは、なんでだ。なんか寂しい思いでもさせちゃったか?」
「いやー、べつに。ヒョンが笑って生きててくれればいいんです」

上から降ってくる声に少しだけ恥ずかしくなる。
あれじゃん、お前。俳優キムミンギュ。こないだ番組でやってやつ。
ってふざけてやろうかと思ったけど恥ずかしいのでやめておいた。でもミンギュがこうするのにはなにか理由があるんだろう。ミンギュが言いたくないならヒョンは何も聞かないよ、と教え聞かせるつもりで背中を撫でてやった。

「大丈夫だよ、俺はいつでもSEVENTEENだから」
「明日も?」
「そうだなぁ、..明日も、明後日もそうだよ」
「なら良かった」

大型犬キムミンギュは甘えたになった。

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