逆転クオリア（短編集） (ページ35)

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俺の彼女はどちらかと言うと大人しい方。

周りになんであの子？って言われたこともある。
けど、俺は知ってる。

野良猫にあったら絶対挨拶をしていることとか
誰かが使った椅子とかを全部直してから帰ること
他の人がやりたがらない事を率先してやってること

それになにより、

笑顔がめっちゃ可愛い！がちで！

『キミ可愛いなぁ』

初めて見た彼女は野良猫と戯れていた。

『...よっと、』

次に見た時は他人の椅子を直していた。

『委員会？いいですよ、やります』

体よく雑用を押し付けられたりしていて、

『おっ、めっちゃいい感じに花いけれた』

でもそれすらも楽しんでいて、

『うーん私天才かも』

彼女のようになりたいと思った。

学年が変わって同じクラスになって、
ただの興味だと思っていたものが形を変えた。

『あれ、どこ行ったんやろ、えー...？』

『なぁこれドアの前落ちてたんやけど、ちゃう？』

『あ！！私の！！！めっちゃ探してた！！！』

彼女の目がキラキラと輝いた。

『福本くん！ありがとうございます！』

その笑顔がこちらに向けられた瞬間にはじまった。

『あっ、うん、全然』

あ、好きやわ。って。

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