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A「...ありがと」
「いーえ」
A「小島には全部バレるなあ、大晴にはなんも伝わらんのに」
ずっと見てるからな、なんて。
今は無駄に悩ませるだけだから言わないけれど。
「ほい、おごりや」
A「やった！これめっちゃ好き！」
「...おう知ってる笑」
ニコニコしながら美味しそうにジュースを飲む彼女の隣で、ずっとこんな時間が続けばいいと願っていた。
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「Aーカラオケ行くで〜」
A「...」
「どした？なんかあった？」
A「ん、いや、行こカラオケ」
明らかに様子がおかしい。
聞くと大晴とあの子が付き合ったらしい。
いつかこんな日が来てしまうと分かっていたのに、実際に傷付いている彼女を目の当たりにすると自分のことの様につらい。
そんな彼女を見ていられなくて
カラオケはいつも以上にはしゃいで盛り上げた。
「帰るか〜」
A「せやな、帰ろー！」
パッと帰り道に視線を向けると今だけは会いたくない二人がいた。
咄嗟に彼女の視界を邪魔するように立った。
しかし結局見られてしまって、今にも泣きそうな表情になる彼女。
涙を我慢する彼女がいじらしくて
思わず抱き締めていた。
腕の中でポロポロと涙と
本音をこぼしていく彼女。
不謹慎だけど可愛くて。
A「...ありがと、もう大丈夫」
「それはよかった」
A「でも恥ずかしいわぁ、小島にこんな姿見られたん」
「そ？俺は嬉しいけど」
「次の好きな人、俺でいいんちゃう？」
その赤くなった耳は
意識してくれたっていう解釈でいい？笑
今まではAの幸せを願ってたから友達ポジションに甘んじてたけど、ここからは遠慮しません。
これからはずっと俺の隣で笑ってて。
fin.
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作成日時：2022年3月22日 22時
