逆転クオリア（短編集） (ページ2)

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『AA、です、もうすぐはたちになります』

『はたち？！てことはまだ19か！俺大丈夫？捕まらん？笑』

よく通る高い声でケラケラと笑っている姿になんだかホッとした気持ちになった。

『俺は末澤誠也、26歳』

誠也でええよ〜なんて余裕そうに
微笑む彼はかっこよくて大人だった。

付き合えたことがとてもうれしかった。
それが例え彼の気まぐれでも。

誠也『おめでとう、はたちのお祝い。あ、これなら飲みやすいよ。』

『嬉しい！！！ありがとう、誠也くん。じゃそれにする！』

誠也『あ、すみませんコレ下さい』

お酒飲んだら同じ分だけお水飲むんよ
なんて、アドバイスを貰って飲んだ初めてのお酒の味は甘くてだけど少し苦かった。

『ところでスーツ姿もかっこいいねえ誠也くん』

誠也『せやろ伊達に社会人やってへんわ』

『私もはよ追いつきたいなぁ』

誠也『Aはがきんちょやからな』

カッコいい誠也くん。

『だから！！！そうじゃなくて！！！！』

誠也『うん、分かったから。俺が悪かった。一回深呼吸して？』

『ちゃうやん、...いやごめん、いいよ』

優しい誠也くん。

誠也『はぁ...』

『どしたん？仕事でなんかあった？』

誠也『あー、うん、いやなんもないで』

『私だって聞くことくらいできんのに...』

誠也『ははっありがとうなA』

大人な誠也くん。

誠也『なあ、なんで俺やったん？』

『一目惚れに理由なんてある？この人や！って思ったんよ』

誠也『なんやそれ笑』

『誠也くんこそなんでOKしてくれたん』

誠也『ん？秘密』

...秘密主義な誠也くん。

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