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45. ページ46

俺の困惑に、白石が冷静にそうかえす。じゃ、邪魔立てって……。俺たちは別にそんなこと思っていないのに、白石と小泉は、俺たちに邪魔だと思われていると思っていたんだろうか? それはなんていうか、だいぶショックだ。

「おい下山、今の白石の発言は語弊がある。そうじゃなくて、俺たちは単に気を利かせてるだけなんだよ」
「お、お前ら、そんなにふたりになりてーの?」
「ちっげーよ! お前らだろそれは!」

ふたりになりたいのはお前ら……つまり、俺とグルッペンだろって、いやいやそんなこと、俺たちは一度もいったことはない。思わずグルッペンのほうをみると、グルッペンは困ったような、あきれたような、複雑そうな顔でため息をついていた。だが、嫌というわけではなさそうだ。困ってはいるが、その表情に悪いニュアンスはともなっていないような気がした。
グルッペンと、ふたりで観光する。確かに、それが嫌なわけじゃない。だが、白石と小泉に気をつかわせすぎているんじゃないかというのが心配だった。それに、俺はこいつらのことだって気に入っている。こいつらと観光するのだってそれなりに楽しみにしていたんだ。
だが……、グルッペンとふたりで。誰にはばかることもなく、みしらぬ土地をみてまわることができると思うと……。
…………。

「……あー、ムズムズする。いいからさっさと行ってこい、これ以上そういう少女漫画を俺の前で繰り広げんな」
「誰、が、少女漫画、だ!」
「じゃ、俺らは行くからな! 行くぞ、白石!」
「あ、うん! ふたりとも、楽しんでねー!」

そういって、小泉と白石はさっそうと走り去って行ってしまった。駅に向かって行ったから、おそらく当初の予定通り、○○市の寺に行くんだろう。残された俺とグルッペンは、去っていったふたりのうしろ姿をみながらしばらく呆然としていた。

「……ふたりで、好きにしろだって」

俺がなんとなく、若干気まずい……というか、照れくさい……気持ちでそういうと、グルッペンは、「そうか」とひとこと、あきらめたようにいった。
みおろした耳もとがほんのりと赤い。が、そのことには触れないほうがいいだろうな、と俺は直感して、黙っていた。

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作品ジャンル:恋愛
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エス(プロフ) - ミオさん» いや私も書きながら「かわいいな……」と思ってました……(真顔)。ありがとうございます!続編もよかったらよろしくお願いいたします! (2019年10月21日 22時) (レス) id: 59009a1e5b (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - 豆鳩さん» ありがとうございます><www高校生らしいお話書けていたらいいな!と思うので天使といっていただけてうれしいです!高校生って天使のようなかわいさ! (2019年10月21日 22時) (レス) id: 59009a1e5b (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - ロアさん» ありがとうございます!wwwしかと受け止めました!! (2019年10月21日 22時) (レス) id: 59009a1e5b (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - 浅葱さん» わーありがとうございます!!grだけでなく主人公までかわいがっていただけてありがたい限りです……!続編に移行しましたので、よかったらそちらもよろしくお願いします! (2019年10月21日 22時) (レス) id: 59009a1e5b (このIDを非表示/違反報告)
ミオ - グル氏可愛いなぁ..!続き待ってます! (2019年10月21日 21時) (レス) id: 4083773df2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エス | 作成日時:2019年10月20日 2時

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