あなたの我儘を聞かせて (ページ11)

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海賊王と相棒ページ11

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「結局Aに手間をかけさせたな」

『…いいのよいつもの事だし』

酔い潰れた赤髪海賊団とウタを寝かせ
静まり返ったカウンターは
父レイリー、娘Aの二人きり

「明日はバタバタするだろうし今渡しておこう」

内部に手を突っ込むと手のひらサイズの箱を取り出した
橙色のリボンで結んであった

「開けてみてくれ」

『…これは、、スカーフ？』

ドクロマークの入った黄色と橙色でグラデーション
されているスカーフだった

「これはなロジャーからだ」

『亡くなっているはずじゃ…？』

そう、かつて父が乗っていた海賊船の船長
ゴールド・ロジャーは私が4つの時に亡くなった
自ら海軍へ自首してローグタウンの大広間で
公開処刑された

「生前 Aとエースの成長過程を見届けられないと
悔やんでいてね、、、
私に渡すタイミングは任せるからいつか渡してくれ
と授かったものなんだ」

『ふふっ、綺麗
でもどうして橙色なのかしら

私の記憶の中では黒か赤のイメージよ？』

パラッ……

「ん？何か落としたぞ」

レイリーが落ちた“ナニカ”を拾い上げる
そこには一通の手紙

そう、海賊王ゴールド・ロジャーから
相棒の娘A宛の手紙だった

『その顔じゃ知らなかったのね』

「あ…っああ、、何ともロジャーらしい
読むといい」

『うーん……』

手紙を持った父はどこか嬉しそうだった
自分自身で読むべきだとは思うが共有したい気持ちで
Aはこう答える

『父が読み上げて？』

「全く困った子だな！！」
ニカッと目を細め笑うと手紙を広げた