△8 その金髪どうした ページ9
「……お嬢さんがワシを信用してくれるのなら、うちに来ても、構わない」
わたしは涙をぬぐって、名前も知らないおじいさんの後をついていくと決めた。
△▽
「あれは鬼だ」
昨日までのわたしなら笑っちゃうような話だけど、今日のわたしは違った。
おじいさんは元「鬼殺隊員」だったらしい。
「鬼って、首を斬らない限り、いくらでも再生するんですよね」
「そうだ」
「しかも活動時間は夜」
「そうだ」
「じゃあ、人間の豆腐みたいな体ひとつで、真夜中働き続けるんですか?」
「そうだ」
「かつてないブラック。
今まで泣きごと言ってすみませんでした」
それに比べたら奉公先なんて純白。
このあと勧誘されたりしたらどうしよう。
もう契約書用意されてたりして。ぴえん。
「わからないなぁ。鬼殺隊のみなさんは、
そこまでしてでも戦う理由があるんですか?」
「そこまでしてでも戦う理由がある」
これは、これは何と言うのだろう。こんな目は見たことない。剣の先のような強い眼光にに気圧されていると、がらっとふすまが開いた。
「じいちゃーん、お風呂あがった、よ……」
まるで雷だ、まばゆい金色に心まるごと鷲づかみにされる。
おかしいよね。
髪がド派手になってても、10年経ってても、わたしはきみがわかるし、きみはわたしがわかるんだ。
「キャアアアアアAちゃん!!??」
じいちゃんの怒鳴り声も聞こえないのか、善逸はわたしに両手を伸ばしてくる。
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なーこ - ほんっとにこのお話大好きです!!定期的に読みたくなってまた読みに来ました!!!!最高です!!どの作品よりも好きです!こんな素晴らしい作品を作って下さりありがとうございます!!! (2022年12月12日 20時) (レス) @page47 id: 9b97fff7dc (このIDを非表示/違反報告)
めがね - この作品何回読んでも何回もときめくから不思議だと思います。好きです (2022年10月18日 1時) (レス) @page47 id: cb7157b0f2 (このIDを非表示/違反報告)
クロイルカ - あっ、_:(´ཀ`」 ∠):グハッ (2022年8月25日 17時) (レス) @page47 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
カノカノ(*´∀`*) - 元々、鬼滅の刃の作品はあまり、見ないけど、私が見てきたなかで、1番好きです!他の作品なども、頑張って下さい! (2021年4月10日 15時) (レス) id: fb067314f3 (このIDを非表示/違反報告)
Links - はーーーい!499を500にした(いちおー)女の子のLinksちゃんだお☆........すいませんふざけました。とってもいい話ですね!僕は感動しました。それで感動しまくって発狂してたら親に煩いと怒られました(笑)他の作品も楽しみにしています! (2020年5月7日 0時) (レス) id: 6a54b9078c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:間宮 | 作成日時:2020年2月16日 19時