善逸とガチ恋したいヤツちょっと来い【鬼滅の刃】

△21 推しが下品なこと言うと興奮する ページ22

善逸から身体をもとめられると、わたしはうれしくなる。女に生まれてよかったって思える。



「Aちゃん、きもちいい」



なんて覆いかぶさって、布団の上にわたしを押し潰して、とろけた表情を見てると、そう思える。女の身体が役に立つ、だって。


女ってのはメンドクセー。


この時代、不倫したら、悪いと罵られるのはいつも女なのに、男は愛人をもつのは認められてる。


家や財産を継ぐ権利もないから、女ひとりでは生きていけない。


男にすがらないと生きていけない、そんないきもの。


それに体力に限界がある肉体。

同じ修行をしていようと筋力差は、ひどい。

刀を握っていられる時間も、走るスピードも。


女のやわらかくて壊れやすい身体は、鬼狩りに向いてない。
そんなの、隊員の割合を見たらわかりきっていた。


だからさ。


「女のくせに」


こんなこと言われて、

「お前に何がわかる」
「誰が鬼殺隊になりたくても自由だろ」

って、むかつく気持ちが半分、
もう半分は

「ほらやっぱり」

って納得する自分がいた。



定食屋でじいちゃんといるところを見てたらしい、過激派の鬼殺隊員が、わたしを待ちぶせていた。



「これはお前を思って言ってやってるんだぜ？
女がどうしても鬼滅に尽くしたいって言うなら、鬼狩りの男の、子を成しとけばいいんだよ」


悔しいのに、恥ずかしいのに、言い返せない。

わたしだって好きで女に生まれたんじゃないのに、そんなことを思ってしまったとき、黄色の羽織を視界にとらえた。



「ちゃんとキンタマついてんのかテメエ」

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