一滴 ページ2
私は、親に愛されたかった。
母は、とても優しい人だったが幼い時に他界してしまった。そのせいで、父はおかしくなり、物心がついた時から私を見てくれなくなった。食事も衣服もほとんど与えなくなり、冬には凍えて死にそうにもなった。
そんな生活に終止符を打たれた。
ある夜、鬼という化け物に父が襲われたのだった。その日は、たまたま夜まで働いており、父は家でひとり酒に溺れていた。
私は、家に帰った時、父はもう跡形もなかった。部屋は血まみれ。酒の瓶の破片は散乱。最後まで、哀れな父親だった。
この時、悲しみが湧き出なかった時点で私の感情は壊れていたのかもしれない。
鬼「若い娘ではないか。しかも、いい血の匂いがする…稀血ではないが…まあいい食べてしまえば同じことよ!!」
『っっっ……!!!』
いきなり襲われる恐怖で声も足もでなかった。食べられる、殺される、死ぬ。それしか、頭に浮かばなかった。
が
鬼「ぐああっっ!!なんでっ…!鬼狩りが…!!」
突然、鬼が倒れた。何が起きた?そんなことを思って、目をゆっくり開けると白髪の傷だらけ顔の男性が立っていた。
?「おい、大丈夫か。お前の家族は?」
頭が回らなかったが、きっとこの人が助けてくれたのだろう。
『あ、ありがとう…ございます…大丈夫です…家族は…そこに倒れている人だけです…』
?「そうか…助けるが遅くてすまなかった…行く宛は?他の親戚はいるのかァ?」
親戚なんて、あの父のせいでとうの昔に縁を切られてしまった。行く宛なんてない。この先どうしようかと、悩んでいると
?「行く宛ねぇなら、俺と来るかァ?」
断る理由なんてなかった。私を救ってくれた救世主様だ。この人の為なら、なんて直感で思ってしまった。例え私の身が滅びようとも。
『はい、行きたいです』
138人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柚木夏紗 - 二十二滴の話が非表示になってますよ!!話が飛んでしまいます!! (2020年3月9日 5時) (レス) id: 73f9f96d98 (このIDを非表示/違反報告)
ショコ(プロフ) - すみません、二十二滴の話が非表示になってますよ (2020年3月8日 19時) (レス) id: 46d689b6ff (このIDを非表示/違反報告)
きらー(プロフ) - 蒼さん» 勉強不足でごめんなさい!ご指摘ありがとうございます! (2020年2月11日 9時) (レス) id: 076b2bbeaf (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - 全集中の呼吸を誤解されているようです; 刀から実際に水が出ているのではなくて、技の動きなどからまるで水のように見せているだけなのです! (2020年2月10日 22時) (レス) id: 26deb3f74c (このIDを非表示/違反報告)
きらー(プロフ) - 夢世_yumese_さん» ありがとうございます! (2020年2月10日 20時) (レス) id: 076b2bbeaf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きらー | 作成日時:2020年2月9日 22時