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「・・・?」
鳥の声が聞こえた気がして、僅かに瞼が開く。はた、と気がつけば視界には私の部屋の天井が映っていた。混乱する頭を抑え、起き上がるとコネシマさんがぱっと視界に入る。
「おー!目ぇ覚めたか!」
「あの、わたし・・・・?」
「いやー!悪かったなぁ!ロボロがガバッて爆発させてもうた薬が、催涙じゃなくてなぁ!ありゃあ俺が興味本位で研究してるびや」
「皆まで言わすか!!」
バチィイン!と痛そうな音がして、コネシマさんの口をロボロさんが手のひらで思いっきり抑えた。
「だ、大丈夫ですか?」
「こんなやつ気にせんで!」
「は、はい」
鬼気迫るロボロさんの様子に、私はこくこくと頷く。私と目を合わせないまま、ロボロさんは口を開いた。
「ご、ごめんなAちゃん。俺が手元狂わしたせいで・・・・もう、薬は抜けてるから」
「いえ、わたし意識が朦朧としてて、すみません。あまりよく覚えていないんですが、ご迷惑をおかけしませんでしたか・・・・?」
煙をたくさん吸ったせいで、頭と目を回したのは覚えているが、いつの間にベッドまで運んでもらったんだろう?
心配になってそう尋ねれば、俯いたままのロボロさんの顔がかぁっと赤くなっていく。
「いや!何もなかった!ほんま何もなかった!」
「いやーこれほんまなんやで、よう我慢した。ロボロはよう我慢したんや。童貞なのに。あ、いや、童貞だから・・・?」
「今すぐ死にたいんか!!?」
「俺やったら無理やわ〜あっはっはっ!」
「お前ぇ・・・・!末代まで祟ったるからなぁ!」
「えっと・・・・よかったです・・・・?」
何やら話が見えないが、問題を起こした訳では無いようで良かった。まだコネシマさんの噛みついているロボロさんに苦笑して、ふらつく足元を堪えてベッドを下りた。
「続きしましょう、ロボロさん。まだ途中ですもんね」
「そっ、そやな」
「ええな〜ロボロ〜続きか〜」
「ボケ!お前も手伝うんじゃ!!」
ギッとコネシマさんを睨みつけると同時に、ロボロさんがコネシマさんの白衣の胸元を掴む。ぐえって聞こえたけど大丈夫だろうか。
「今日はおまえうちの部品と武器の在庫数ぜぇーーんぶ数え終わるまで返さへんからなぁ」
「はぁ!?俺今日はもう」
「コネシマさん、私も手伝いますから」
「いやいやいやおかしいやろ!?なんで俺も!?」
物凄い力で、コネシマさんはズルズルとロボロさんに引きずられて行った。作業が終わったのは深夜だったという。
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千歳(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» 私も好きです‥‥!2回書くくらい!(笑)ありがとうございます。書き溜めていた分が思ったより多くて偉い量になりました!そうなんです‥‥この話ややこしくて長いお話なのです‥‥そういう訳わからない設定を作るのが昔から好きでして‥‥! (2019年9月25日 22時) (レス) id: 3a13f3dc2e (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - お酒…そういう話好きなんですよね〜(夢主が酔っちゃう系結構好きッス)あと、更新お疲れ様です!こんなにたくさん更新してて尊敬しましたwそれと、夢主の両親の過去(?)が思っていたより深くてどうやったらこんな思いつくんだと思いましたw (2019年9月24日 2時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
千歳(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» そうなんですね・・・!読んでいただけて光栄です。感想いただけてこちらこそお陰で力になります!ありがとうございます!本当にややこしくいお話なのでお付き合いいただければと思います!こちらこそまたお待ちしております! (2019年9月22日 0時) (レス) id: f6f8db44cb (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - 千歳さん» いえいえ!(o^^o)最近、我々だ!への愛(?)が増してきててそれで調べてたら出てきたので拝見してとても一人で発狂してました((面白さとか込みでwはい!またコメントすると思うのでそのときは、よろしくお願いします! (2019年9月21日 22時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
千歳(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» 初めまして!こんなに長くややこしい話をここまで読んでくださり、ありがとうございます!嬉しいです・・・!私もそこは書いていて楽しかったですwありがとうございます、まだまだ続くのでよろしくお願い致します。 (2019年9月21日 18時) (レス) id: f6f8db44cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千歳 | 作成日時:2019年5月19日 4時