第60松 ページ10
A目線
「遅いなぁ…」
そう言いながら私は足をバタバタさせていた。
テーブルの上には料理があり、数分前は湯気が立っていたが、現在は湯気がすっかり消えていた。
一松を待つこと10分。
中々来ないからどうしたんだろうと、心配になる。
皿の上にはパン、ウインナー、目玉焼きなどいかにも朝ご飯のような料理ばかりだった。
いや、朝ご飯だけども。
お味噌汁に白い炊きたてのご飯におかずと、これまた庶民的な料理にお腹がギュルギュルと唸る。
だが一松が来ないため、この料理を口に運ぶ事が出来ない。
「どこ行ったんだろう」
そして私はおもむろに立ち上がると、食堂出口のドアに手をかけようとした。
しかし、この家は非常に広いので迷ってしまう確率が発生する。
仕方がないので待つことにした。
「それにしても、なんでこんな豪勢な家に住んでおきながら人が誰もいないんだろう」
こういう感じのお屋敷ならメイドや執事の1人や2人が勤務していてもおかしくない。
しかしこの家には家族の1人さえ住んでいなかった。
少し不思議だなぁと感じるが、まぁそういう家もあるんだろうと勝手に解釈していた。
そんなことを想像して私はフォークを手に取り、弄びだした。
「一松、まだかなぁ」
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ふじいろ - 良すぎて涙出てきた完結おめでとう (2021年4月2日 18時) (レス) id: b0ac4dc4e8 (このIDを非表示/違反報告)
天城 美依(プロフ) - レミリアさん» ありがとうございます!! (2018年3月26日 11時) (レス) id: 6a5ae3df9e (このIDを非表示/違反報告)
レミリア(プロフ) - 完結おめでとうございます! (2018年3月26日 11時) (レス) id: 3f2839ebb0 (このIDを非表示/違反報告)
天城 美依(プロフ) - 殺松さん» 教えて下さりありがとうございます!今初めて気がつきました(苦笑)ありがとうございます! (2018年1月29日 18時) (レス) id: 6a5ae3df9e (このIDを非表示/違反報告)
殺松(プロフ) - あの、バットエンドの最後のセリフが「アイテル」になってますよ! (2018年1月29日 16時) (レス) id: 79a3e216e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天城 美依 | 作成日時:2017年12月5日 23時