第85松 ページ35
A目線
あの光から目を覚ました。
目の前には、松野家である部屋が広がっており、私の周りにはあの6人がいた。
目を覚ますや否や、十四松は此方に突進してくる。
「ぐふっ!!?」
「起きた!起きた!A、具合はどう!?」
「誰かの突進により、一気に具合が悪くなったよ…」
すると、今度はトド松が、次はカラ松が、そしてチョロ松が私に笑顔を浮かべる。
私も一緒になり、笑顔を浮かべていると急におそ松が立ち上がり、私の前に座った。
首を傾げていると不意に頭に何かが乗ったような気がした。
「…?おそ松…?」
「…最後まで、よく頑張ったなA。お前はエラいからお兄ちゃんがよしよししてやる!」
「…!」
頭の上に乗っているのはおそ松の手だ。
その少し厚くて男性らしい手に私は、温もりを感じ、思わず下を向き照れ笑いをする。
「そうだね、Aが最後で力を振り絞ってくれたから、僕たちは帰ってこられたもんね。ありがとう、A」
「最後まで、頑張ったな!A」
「最後まで、一生懸命に僕たちのために走ってくれてありがとう!A!」
「最後にAに鉛筆を託しておいて、本当に良かったよ。他の兄さんに渡していたら僕たち帰って来られ無かっただろうね〜…ありがとう、A!」
「どう致しまして…何か照れる」
すると、目を覚ました時からずっと何も話していなかった一松が私の前に座った。
一松からは闇オーラと言うものが全く無いが、少しションボリしているような雰囲気があった。
パーカーの袖の中に手を入れ、萌え袖状態で袖と袖を擦り合わせており、まるでいつもの一松が何処かへ行ってしまったように思えた。
「その………ごめんなさい…」
「…一松?」
「あ、一松がちょっとションボリしている理由はね、俺がしっっかりお灸を据えたからだよ」
「そ。だからもう一松も反省していると思うから、後は2人でどうにかやってて。僕らは久々に外出するから」
おそ松は満足そうに笑顔で部屋を出、チョロ松はやや呆れたかの様な様子で部屋を出て行った。
そして、カラ松とトド松も2人の後を付いていくかのように部屋を出て行った。
襖がパタンと閉まり、部屋が静まり返るが、この沈黙を破ったのは一松の方だった。
「あの…その…A、聞いてくれる?」
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ふじいろ - 良すぎて涙出てきた完結おめでとう (2021年4月2日 18時) (レス) id: b0ac4dc4e8 (このIDを非表示/違反報告)
天城 美依(プロフ) - レミリアさん» ありがとうございます!! (2018年3月26日 11時) (レス) id: 6a5ae3df9e (このIDを非表示/違反報告)
レミリア(プロフ) - 完結おめでとうございます! (2018年3月26日 11時) (レス) id: 3f2839ebb0 (このIDを非表示/違反報告)
天城 美依(プロフ) - 殺松さん» 教えて下さりありがとうございます!今初めて気がつきました(苦笑)ありがとうございます! (2018年1月29日 18時) (レス) id: 6a5ae3df9e (このIDを非表示/違反報告)
殺松(プロフ) - あの、バットエンドの最後のセリフが「アイテル」になってますよ! (2018年1月29日 16時) (レス) id: 79a3e216e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天城 美依 | 作成日時:2017年12月5日 23時