(物理的に)小さかった降谷さんがいる世界へと行きました。【名探偵コナン】II

第七十六話 ページ42

気分が上がり、鼻歌交じりに帰路に着く。

零のスマホに受かった連絡ともう帰るというメッセージを入れる。

既読は付かない。仕事中か



「…あれ、Aさん？」


「……コナンくん。学校帰りかな？」


「今日は休日だよ…」


「あ、そうだったね。すまない、時間感覚が鈍っていて」


「Aさんは？仕事帰り？」


「まあそんなとこだ」


これからだけどな。



「へえ…。あ、そういえば何か思い出した？」


「何か？」


「ほら、路地裏に傷だけでいた理由」



ああ、そういえばそんな事もあったな

治って来ていて忘れてた。



「それがまった、く…」



なんだ、これ。

銀色の、布…？



「Aさん！？どうしたの！？大丈夫！？」



頭を抱えて蹲る。

なんだこれ、なんなんだよ

頭に映像が



「ぎ、銀、色…」


「銀色？銀色が見えたんだね！？」


「ろじ、うら…黒…っ」



これ以上何も見えない。

ただ、倦怠感と頭痛が残る。



「銀色、黒、路地裏…これから共通されることは…」


「……すまない、コナンくん。今日はもう帰るよ」


「待って！顔色悪いよ、事務所おいで」


「……もう帰りたいんだ、すまない」


「ダメ、このまま帰して途中で倒れられたりしたら大変だよ。ほら早く」



真剣な顔でコナンくんは手を伸ばすから

その手を取ってみたくなって、そっと手を合わせた。

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