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第七十九話 ページ36

「な、なんで私が美沙を殺さなくちゃいけないの!?」


「まあまあ、落ち着いてください。まずは被害者を殺害したトリックから話しましょうか」



透は松井に近づき、見下ろした。



「被害者は毒を含んだ事により中毒を起こし死亡しました。毒を含んだ方法ですが、鑑識さんが被害者の珈琲カップを調べた所、被害者の珈琲カップからは毒物反応が出ました。間違いなく被害者はその毒を含み死亡したのだと考えられます」


「そ、その方法だったとして、私と何の関係が」


「はい。そこでなんですが、ここからは僕の憶測です。恐らく、松井さん自身の珈琲カップに毒を入れといて、被害者のカップに毒を移したのではないですか?自身の毒が付着したカップは汚れていたとでもいい洗い流してしまえばいい」


「は、そんなのが証拠になるわけないでしょ。ていうか、それなら珈琲カップじゃなくても何かの容器に入れればいいじゃない」


「それも考えたんですが、隅々まで探してもそれらしき容器は見つかっていないんですよ。日本の鑑識さんは優秀ですから、見つからない可能性は低い」



それに、ご自身で珈琲カップを新しくしたと言っていたじゃないですか。

透がそう言うと、松井は顔を青ざめた。



「黒木さん、高瀬さん。今週中、松井さんの珈琲カップが割れた等の事はありませんでしたか?」


「あ、ああ。そう言えば昨日の休憩中、珈琲カップを持った松井が手から滑らしたとか言って…」


「私もその場にいたが、確かに黒木くんの言う通りだ」


「ですよね。松井さんの割れた珈琲カップは鑑識さんがゴミ箱から見つけました」



鑑識さんはポリ袋に入った珈琲カップを差し出す。



「……動機は…?里香を殺す動機が私にはっ」


「…松井さん、あなた黒木さんの事が好きなんじゃないですか?」


「え…?」


「僕、心理学が好きで独学で学んだのですが…あなたの行動からして、黒木さんが好きなのだと見受けられます。まず、あなたは仕切りに黒木さんを見て、髪を触っています。これは相手に対して緊張を感じている現れです。そして、黒木さんが歩き出せば、あなたも一歩足が前に出ています。黒木さんに集中しすぎて、体が動いてしまったのでしょう」


「っそんなので黒木くんの事が好きだなんてよくも思ったわね!そんなの全部偶然よ!デタラメだわ!」


「この期に及んでまだ言いますか?なら、決定的な証拠でも出しましょうか」

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yu-kun(プロフ) - まだ見ていただいてる方へ。アカウント変えて続き書いてます。よろしくればプロフからどうぞ。 (2023年4月5日 4時) (レス) id: 7bcd0f2da7 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - 「続き」じゃなくて「終わり」になってるから続くのか心配です....見たいです。作成さんも都合があると思うのでそこは首を長くして待っておきます!更新をが楽しみです (2022年6月24日 11時) (レス) @page46 id: c0ec2f5f77 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 続きがとても気になります!更新楽しみに待ってます! (2021年5月2日 18時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 感情がリアルで凄くドキドキします!続き楽しみです! (2020年6月17日 9時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)
名無し - わー!続きが気になります!更新楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 5時) (レス) id: 1e13ba2df3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yu-kun | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yyyh/  
作成日時:2019年10月6日 16時

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