検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:147,134 hit

第七十八話 ページ35

私はただの客である事が証明されたため簡単な事情聴取をし、解放された。

なので、容疑者は3人。

携帯ショップの社長、高瀬真太郎。

被害者の仕事仲間兼友人、松井里香。

被害者の仕事仲間、黒木健。



被害者の遺体は運ばれ、そこには刑事ドラマでよく見る番号が振られた板と遺体を囲った白い線

本当に人が亡くなったのだと再度認識し身震いを起こす。



「死亡推定時刻から察するに被害者を殺害した犯人はこの中にいます」


「一体誰が…」


「……あんただろ」


「え?」


「あんたが美沙を殺したんだろ!!社長!!!」



突然、男性社員が声を荒らげた。

肩をビクリと鳴らし、私は男性社員を見る。



「何を言うか!!何故私が美沙くんを殺さなければならないんだ!」


「あんた、既婚者のくせに美沙と不倫してただろ」


「なっ…!?」


「それは本当ですか、黒木さん」


「ああ、そうだよ刑事さん。こいつ…社長は美沙と不倫してた」


「何故黒木さんがそれを?」


「……美沙は、俺の恋人だったからだ」



黒木さんは手を握りしめ、下を向いた。



「美沙が、社長と…?」


「……3ヶ月、今まで携帯にパスワードをかけていなかった美沙が突然パスワードをかけて、携帯を離さなくなったんだ。それで、不安になって興信所に頼んだら、社長との不倫写真がわんさかと出てきたよ」


「そ、んな…美沙…嘘でしょ…」


「嘘なんかじゃねーよ。大方、奥さんにバレそうになって美沙が邪魔になったんじゃねーの」


「…なるほど、だから社長さんが被害者を殺害したと」


「そんなのデタラメだ!!私は不倫なんかっ」


「嘘なんかじゃねーって言ってんだろ!!興信所からネタは上がってんだ!!あんたが美沙とホテルに入っていく写真がなぁ!!!」



黒木さんは自分のスマホを突きつけた。

…完璧すぎる言葉、完璧すぎる証拠。

高瀬さんが被害者を殺す動機は証明された。



「僕、犯人がわかっちゃいました」



透は顎に添えていた手を顎から離し、ある一人を指さした。



「松井里香さん、あなたですね」


「は…?」

第七十九話→←第七十七話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (227 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
642人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

yu-kun(プロフ) - まだ見ていただいてる方へ。アカウント変えて続き書いてます。よろしくればプロフからどうぞ。 (2023年4月5日 4時) (レス) id: 7bcd0f2da7 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - 「続き」じゃなくて「終わり」になってるから続くのか心配です....見たいです。作成さんも都合があると思うのでそこは首を長くして待っておきます!更新をが楽しみです (2022年6月24日 11時) (レス) @page46 id: c0ec2f5f77 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 続きがとても気になります!更新楽しみに待ってます! (2021年5月2日 18時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 感情がリアルで凄くドキドキします!続き楽しみです! (2020年6月17日 9時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)
名無し - わー!続きが気になります!更新楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 5時) (レス) id: 1e13ba2df3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:yu-kun | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yyyh/  
作成日時:2019年10月6日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。