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第六十一話 ページ18

目が覚める。

気が付いたら、私はベッドの上で横になっていた。

痛む腰を抑え身体を起こす。



「…ああ、そうだ」



昨日、展望台での夜。

家は遠いからホテルに入って、そのまま

あの光景を思い出し、私は恥ずかしくなり目を左手で覆う。



「…ん、、、A…?」



目を擦る零は枕を抱いてこちらを見ていた。



「おはよ…」


「…おはよう」



零は私の胸元にあるネックレスに手を伸ばす。



「…やっぱり、綺麗だなぁ」


「…うん」



零の熱っぽい瞳は、私を誘い込むように捉えている。

そっと、零の頬に手を置いて

目を閉じキスを落とす。



「…ところでA、服は着なくていいのか?」



子供っぽい笑みを浮かべ、零はそういった。



「…零こそ、着なくていいの?」


「Aには前に見られてるし、今更」


「…ああ、そう言えば」



あまりに強烈で、記憶から消そうとしていて今この時まで完全に忘れていた。



「…あー、寒い」


「服着たらいいんじゃないか?」


「……A、ちょっとこっち寄って」


「…?なんだ、ってうわっ」



零に腕を引っ張られ、布団の中に入る。

そうして、零は私に覆いかぶさった。



「れ、零…?…また、するのか…?」


「……添え膳食わぬは男の恥…って言うけど、今はしない」



零はそう云い私のおでこにキスをする。



「そろそろ、僕の家に行こうか。もういい時間だし」


「今何時…え、13時?」



流石に寝すぎではないか…?



「…あ、零仕事は!?大丈夫なのか!?」


「…」



零は拍子抜けしたような表情で私は見た。



「…今の、いいな」


「え?」


「…いや、なんでもない。今日は夕方からポアロのバイトだけだよ。警察庁に行かなくては行けない仕事はない」


「そ、そうか…よかった…」



零は仕事がかなり忙しそうなイメージがある。

…ああ、これはアニメのイメージだ。

今は、ちゃんと降谷零として見なければ。



「まだ、Aとベッドでぬくぬくしてたいが…そろそろハロにも会いたいしな」


「!ハロくん!」


「Aはハロが好きなんだな…」



零の声色が少し不機嫌そうな声色に変わった。



「…一番は、零だけど」


「名探偵コナンのキャラクターではあのFBIなんだろう?」



零はジト目でこちらを見てきた。



「…ふふ、零」



零の首に腕を回す。



「私が愛しているのは、零だけだよ」



零はふ、と笑みを零し

私の身体を抱きしめた。

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yu-kun(プロフ) - まだ見ていただいてる方へ。アカウント変えて続き書いてます。よろしくればプロフからどうぞ。 (2023年4月5日 4時) (レス) id: 7bcd0f2da7 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - 「続き」じゃなくて「終わり」になってるから続くのか心配です....見たいです。作成さんも都合があると思うのでそこは首を長くして待っておきます!更新をが楽しみです (2022年6月24日 11時) (レス) @page46 id: c0ec2f5f77 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 続きがとても気になります!更新楽しみに待ってます! (2021年5月2日 18時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 感情がリアルで凄くドキドキします!続き楽しみです! (2020年6月17日 9時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)
名無し - わー!続きが気になります!更新楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 5時) (レス) id: 1e13ba2df3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yu-kun | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yyyh/  
作成日時:2019年10月6日 16時

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