31話 ページ31
狩野 祐樹side
風呂から上がって寝巻きに着替えた。
誰にも風呂場で会わなかったのは結構
ラッキーだったな…と思いながら自室へ
戻る。下を見ないようにして。
寝巻きはぴっちりしたやつで体のラインがものすごくわかりやすい。多分今見たら
興奮で鼻血出すと思う。
自分がどういう反応するかでその日の性別が変わるから着るのはやめない。
ふと、自室の開けっ放しだった
クローゼットに目がいく。短パンとか
パーカーとか、俺でも着れるやつばっかりな中にスカートがある。なんだか異様で、お兄ちゃんの部屋に間違えて妹の洋服が
あるみたいになってる。
でも俺の部屋って、実際俺一人だけど
気持ち的には男女が同居してるようなもんだよな…たまに不詳がいるけど。
と、スマホに学校から一件の通知が
来ていた。
明後日の授業を休みにするから劇見て感想書けってことだった。でもこの休講は素直に喜べなかった。
━4月某日、入学式━
「あ、もしかして同じ学科の子?俺、〇〇ってんだけど。仲良くしよーな!」
「あ、狩野祐樹です、よろしくお願い
します。」
「そんな堅苦しくなくていいんだって!
俺ら同級生でしょ?」
違う、違うんだ。〈俺〉のことが知られ
たくないからそうしてるんだよ。
もうわかってんだ、どんなに言っても、〈俺〉は男になれない。
━入学式終わり━
「ねーねー祐樹〈ちゃん〉、これから
うちら呑むんだけど来なーい?」
「あ、その…私あんまりそういうの得意
じゃないんだよねー。行くならもう少し
落ち着いたとこかなー。」
『私』なんて気色わりー。でも我慢だ、
ここさえやり過ごせば…
「えー、祐樹〈ちゃん〉来ないのー?
俺らーもうちょっと祐樹〈ちゃん〉の
こと、知りたいなー。」
突然肩を組んできた男で全部ダメに
なった。俺の下っ腹あたりに興奮した
ソレがゴリっと当たったから、反射で
突き飛ばしてしまった。
「ふざけんな!〈俺〉は男だ!お前らに
掘られる筋合いはねーっての!」
俺はその場に吐き捨てて逃げた。
━授業初日━
「おはよー祐樹〈くん〉!こないだは
ごめんねー!私たち祐樹〈くん〉ってあれだったんだーって気づかなくってさー。」
「ううん、気にしなくていいよ!〈私〉も感情的になってたし。」
「…え、〈私〉?」
その子たちは〈私〉をキモいものを見てるような目で見てきた…いや、キモいんだ。男の子にも女の子にもなれない〈私〉が。
その後〈私〉に話しかける人なんて
いなかった。
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めめろん(プロフ) - らーちゅんさん» (`・-・´)ゞ (2020年10月11日 0時) (レス) id: 731b2d57ca (このIDを非表示/違反報告)
らーちゅん(プロフ) - ようやく書けたorz (2020年10月11日 0時) (レス) id: fdfafae651 (このIDを非表示/違反報告)
めめろん(プロフ) - らーちゅんさん» まーちゃん寝た???(((( (2020年10月10日 23時) (レス) id: 731b2d57ca (このIDを非表示/違反報告)
らーちゅん(プロフ) - え() (2020年10月10日 23時) (レス) id: a7e867b227 (このIDを非表示/違反報告)
めめろん(プロフ) - らーちゅんさん» らーちゅん、まーちゃんにテンプレートの書き方教えてください(((( (2020年10月10日 23時) (レス) id: 731b2d57ca (このIDを非表示/違反報告)
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