No.45 (書き直し) ページ14
『っぅ、〜〜〜！！！！』
総「あーあーあー、泣くな泣くな、可愛い顔が台無しだろ？」
僕は総二郎の腕の中で泣きじゃくる
総「泣くのは後、逃げんのが先。な？」
僕が頷いたその時、総二郎が僕の身体を抱き上げた。
総「走るから、ちゃんと掴まってろよ」
総二郎の首に腕を回すが合図だったのか、総二郎が走り出す。
『っねぇ、総二郎』
総「ん？」
『っ、ありがとう』
総「っはは、お前それ今言うかよ普通〜」
『……だって』
総「俺の名前呼んだろ？呼ばれて助けに行かねぇ男、いねぇよ」
『…………女の子と一緒に居ても？』
総「あ〜〜」
『悩むなよ！！！！！！…………ふふ、総二郎大好きっ』
小さく小さく、呟いた
総「…………俺は昔からだっつーの。」
こっちも小さく小さく、呟いた
ーーーーーーーーーー
外 ...
外であきらが車を待たせていた。
美「総二郎〜！！Aちゃ〜ん！！！！」
『あきらだ！総二郎、あきらの声！』
総「分かってるって、それより追ってきてねぇじゃんあの斑鳩の野郎。諦めたか？」
僕は見えないから『うん』とは言えなかった。
・ ・ ・
聖「あの女……気に入った」
斑鳩聖夜の中で、何かが芽生えた。
これがまだ、終わりでは無く始まりだという事に気づくのはもっともっと先の話。
・ ・ ・
美作の車 ...
あきらにまた、頬の手当てをして貰っている。前にもあったなこんな事。
美「あの斑鳩の御曹司について色々調べてんだけど、どうもいい噂聞かなくってさ。結構やらかしてるらしいよ色々と」
総「……早めに手打っとかねぇと厄介って事だな。あきらの父さんに潰して貰えないかな？物理的な意味で」
美「総二郎ガチじゃん、Aちゃんからのお願いなら聞いてくれっかもな。あの親父Aちゃんオキニだし」
あきらのお父さんは裏社会のドン。世間一般的に良くない情報だからあまり知れ渡っては居ないけど。
『でもね、この事の発端は全部私のあの母親が元凶。婚約破棄どころか子供作って無理やり斑鳩財閥に嫁がせるつもりだったらしい』
総「……あのババア、俺が一発殴ってやる」
『それなら僕も一緒に殴りに行く』
美「待て待て待て、そんな事したら総二郎もAちゃんも代々受け継がれてきた名に傷が残んだぞ。二人の気持ちもわかるけどよ」
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作者名：もりのくまさん | 作成日時：2022年1月6日 9時
