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鬼が甘味処の戸を開けると、主人が駆け寄る。


「いらっしゃいませ、裕二さま。いつもご贔屓にしていただき、ありがとうございます!」


ゆうじ、か。

人のふりをして、生活しているのかな?

でも、にこやかな顔を浮かべているのは主人だけで、ほかの客はおびえている。

特に女の子。

日輪刀に手をかけたまま、聞き耳を立てる。


「まただ…」

「今日も女の子が…」


ひそひそと、話している。

今日も、ということは毎日誰かを連れ去っている?


鬼が静かに歩き始める。

その姿はとても優美だった。

そして、ある女性客の前で足を止めた。

年は私と同じくらい。

可哀想に、ガタガタ震えている。


「…お嬢さん、私と一緒に来ていただけませんか?」


鬼が少女に声をかける。

丁寧な口調だが、そこには有無を言わせぬ無言の圧力。

鬼が何をするつもりかは知らないが…。

私はスッと席から立ち上がった。

そして鬼に声をかける。


「裕二さま。どうなされたんですか? 今日は私とご一緒しましょう?」


視線の斜め下で、晃が目を見開く。

ごめん、先走ったことしちゃって。

でもあの女性の安全を考えるなら、これが最善策だ。


鬼は私を上から下まで、じっくりと眺めると口元に軽い笑みを浮かべた。

ただ、その目は笑っていない。

どうやら私が鬼殺隊であることを見て取ったようだった。


「では、あなた。一緒に、来ていただけますね?」

「ええ、もちろんです」


一瞬鬼が放ってきた殺気にピクリとするが、私は間髪入れずに答えた。

こんな恐怖なんかじゃ、私は怯まない。

鬼と相対したのはこれが初めてではないし、もっと怖い思いをしたことがある。

それに、晃がいるから。

晃なら私を助けてくれる、晃がいると思うだけで落ち着くんだ。


私は晃に、ゆっくりと微笑んだ。

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千々(プロフ) - かたつむり。(?)さん» 笑笑。コメントありがとー! 最後が爛福辞甓晋里縫タカナ、笑 (1月21日 17時) (レス) id: a6aff5c4e4 (このIDを非表示/違反報告)
かたつむり。(?)(プロフ) - わー、すっごく面白いナー!続きが気になるナー!頑張って下さいナー!笑笑 (1月19日 21時) (レス) id: 40246c291e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千々 | 作成日時:2020年1月19日 15時

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