雪の降る日に3 (ページ1)

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隠せないページ1

雪村side
阿「Aどした？元気ないね」

雪「テンションがのらんだけー」

テンションがのらないのには訳があって

左乳癌から3年今度は胃にステージⅣの癌が見つかった

もう医療では手に負えないなんて言われた

余命3ヶ月

誰にも言えず1週間がたったころ

さすがにテンション低いのが続いてて
ある人には勘づかれていた

深「Aー飯いこ」

誘ってくれたのはふっかさん

深「呑まないの？」

雪「禁酒中」

深「あれ？ドラマ決まったっけ？」

雪「ううんただ禁酒してるだけ」

深「あーあ呑んだら元気でると思ったのにー」

雪「呑まんでも元気やわ」

元気ないことに気づいて食事に誘ってくれるこの人はやっぱりリアコなんだな

深「ほら肉は？食べないの？」

雪「勧めてくるねぇ笑でもちょっと胃の調子悪くて」

断っていく自分にふっかさんははぁ…と小さくため息をついて箸をおいた

深「ねぇ、なんか隠してない？」

雪「え？」

深「さすがにテンション低いの続きすぎなんでも言って？俺ら支えるって言ったじゃん」

言おうか迷ったけど重い口を開いた

雪「癌が見つかった…」

深「は？また胸？」

雪「違う…今度は胃」

聞きたくないことを自分から聞いてしまったというふっかさんの表情

深「…でもまた治療すれば」

雪「ダメなんよステージⅣやったもう手術適応やないし」

悲しそうな優しい表情で話を聞いてくれて自分も聞いてほしいと思った

雪「最近走るのもキツいし正直ダンスもギリギリアクロはちょっと限界かもあんなに好きやったお肉も胃が受け付けんそれ以外は普通なんやけどね」

深「ごめん気づけなくて…誰にも言ってないの？」

雪「滝沢くんには伝えたよ」

深「メンバーには？」

雪「まだ言わんかな死ぬとか重いやん？」

隠し事はみんなが嫌いってことはわかってるけどいまの自分にはそうすることしかできなかった