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GAME80 ページ40

音のした方へ急いで向かえばキッカの部屋の扉が開いていた
音を立てないように少しずつ近づき、中を覗いたAは息を呑んだ

_そこには部屋のど真ん中で倒れるアカツキ
と、その正面で人間サイズの状態で彼を見下ろすキハチ


倒れた彼はピクリとも動かない_




「ねえ」




キハチ「なんじゃお主か...」





知らぬ間に動いていた身体を止めることなくAはキハチに歩み寄る
近くに横たわる彼に目を向ければ額と口から血を流しているのが視界に入り彼女は顔色を変えた


貴「...彼に何をしたんですか」



一見、普通の顔に見えるがその目は酷く冷たくどこか怒りを含むような声色を放つAに飄々とした様子で答えるキハチ


キハチ「こやつがちょこまかと嗅ぎ回るのが悪いんじゃよ」


貴「彼は悪くないわ」


キハチ「...お主もこんなところにいないで、キッカのところへ戻ったらどうじゃ」


貴「(聞く気もないようね...)」


真面に会話ができないと判断した彼女は隠して持っていた釘を数本出し彼に向けて放った



ヒュッ



...サッ



貴「!(早い...!)」



が、流石はチート級の強さ
あっさりと避けられ気づいた時には彼はAの背後に立っていた
近距離から負けじと回し蹴りをいれたが足首を捕まれそのまま投げ飛ばされた


ガッ!!



貴「っ...カハッ!!」



勢いよく壁に激突した身体には鈍い痛みが広がりその場に倒れ落ちる
痛みに耐えながら身体を起こそうと試みるも全身に力が入らず動くことすらままならない
口の中も切れたのか鉄の味が広がり気持ち悪い感覚に陥る



キハチ「大人しく孫の相手をしておけばよいものを...」



薄らと目を開けれた彼女の視界にはアカツキくんの首を掴み自分を見下ろすキハチ
そして彼は空いた方の手でAの首を掴み両方の手に力を込めた



貴「(...ああ...私はここで最期を迎えるのかしら...)」



薄れゆく思考の中で彼女はそんなことを思う
首を絞められながら咳込む中、苦しいはずなのに現状とは裏腹に彼女は嬉しそうに口角を上げた




キハチ「(...こやつ...笑っておる...)」



そんな彼女の様子に目を細めたキハチ
だが、締め上げる手は変わるどころか依り力を込めた





貴「(...ここで...私は...)」





コツン...





その音を最後にAの思考はプツりと途切れた_____

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設定タグ:ナカノヒトゲノム , 実況中 , 鬼ヶ崎カイコク   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ティア | 作成日時:2019年9月10日 13時

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