秘密。

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「ごめん。
今日は・・・
明日、仕事で早いから・・・
また今度ね」


部屋を見上げる。

灯りがついてる。



照史、来てるんだ。



二度目の嘘。


今も彼氏いないって・・・




「ごめん。
せやな。
けど、真面目に考えて？
俺と付き合う事」


不安そうな顔で聞く重岡にもう一度、恋をする。



本当は分かってた。



重岡しか男として愛せない事。


初めて会った大学の入学式から・・・



「うん。
今度いつ会える？」


私の方から重岡の首に腕を回す。


重岡の全てが好きだった。


長い腕の中に、抱かれて、
あの甘い声で囁かれてみたい。


いつも願ってた・・・



女は平気で嘘をつく。



大人になった今も純粋な重岡はきっと知らない。







終わり。

逃した魚。 １／∞・黄→←８

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