第５９話【思い出すのは唐突。そう、例えばゴ○○ムの実を食べてる最中とか】 ページ10
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「ま、まぁ。ミカちゃんの名前は置いといて。大人しくしてねえとミカちゃん殺すぞ」
男はミカちゃんに当てていたナイフをより強く当てる。それと同時に流れる彼女の血。Aは魔法を使いたいのに使えない。魔法も使えず杖も取り上げられた彼女はなにもできない赤子だ。彼女は力がない。
『ミカちゃんは何も関係ないでしょ！？解放しなさいよ！！』
「誰に口きいてんだこのガキ」
男はAを蹴った。しかし彼女はミカちゃんを解放しろと言い続ける。その度に殴られ蹴られようが御構い無しだ。
彼女は貴重な魔族。傷物にしては売れなくなるので男たちは大人しくミカちゃんを解放した。しっかり解放されたのを見届けると彼女は息をついた。
『で、何の用かしら』
彼女は彼らを睨む。
近くの男が彼女を蹴ろうとしたがリーダーであろう男に止められる。
「お前は良い子にしてれば良いんだ」
『はっ。こんな縛られて良い子にできるわけないでしょ？バカなんじゃないの？』
［こんなに自由奪われて頼み聞けるわけないでしょ？弱者は弱者なりに考えたらどう？］
彼女の頭に映像が流れた。それは今この状況と似た状態の自身。近くには男がいて、自身に殺しの依頼をしてくる。
魔族は下克上がない。力が全て。互いに潰し合って頂点に立つ。
「このガキ……！魔族だからって調子乗りやがって！！」
［あのガキ……！強者だからって調子乗りやがって！！］
流れる。流れる。流れる。
教育だと蹴られ、殴られる日々。
仕事だと他者を潰すために殺しを依頼される日々。
そして自身に付いたのは「魔族殺しの悪魔」という二つ名。
恐れられ、蔑まれ、憎まれる。
心身の痛み、孤独の恐怖、不自由の苦しみ。
『……あぁ、そうだ』
全部、思い出した。
第６０話【ひっさつぅ！】→←第５８話【勝手に名を略すでない！】
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ﾄﾞﾛｰﾝｺﾏﾐﾚ(プロフ) - めちゃ面白いです。 (2019年7月18日 6時) (
レス) id: 2653006338 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 初めまして。みやちゃんさん、マナと言います。わがまま×お嬢様すごく面白いです！次の更新楽しみにしています！無理しない程度に頑張ってください。 (2019年7月15日 0時) (レス) id: 5e4d5a9486 (このIDを非表示/違反報告)
桜綴(プロフ) - 更新頑張って下さい！応援してます！ (2019年6月2日 15時) (レス) id: eaaab171d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：永遠の18@みやちゃん | 作成日時：2019年4月30日 19時
