わがまま×お嬢さま【HUNTER×HUNTER】

第３６話【会議】 ページ37

*


Aは外にいた。
少し風に当たろうと、頭を冷やそうと公園に出ていたのだ。


「あれ、A」
『あ、ミカちゃん』


買い物の帰りだったらしいミカちゃん。
2人でブランコを漕いでAは先ほどあった喧嘩を話した。


「謝るべきだと思う」
『確かにあたしにも非はあるけどあっちにだって非はあるじゃない！』
「でも始めたのはAでしょ？ならそれAから謝るべきだよ」


ミカちゃんははっきり言う子だ。
ブランコを漕いでいた足を止め、Aの目を見つめながら言うミカちゃん。


『……けど、あいつもう姿見せるなって』
「気まずいなら手紙で謝れば良い。できるなら対面して謝るべきだけど。それに、どうせそれは咄嗟に出た言葉で本気じゃないよ」
『そうだと良いな……』
「私と喧嘩してる時もそうだけど、Aは変なとこ気にしすぎ。そんなに気にしてちゃ何もできないよ」
『ミカちゃん……』
「ほら、いっておいで。ダメだったらまた会議しよう。きっと許してくれる」


ミカちゃんはブランコから立ち上がり、Aに腕を伸ばした。
ミカちゃんはしっかり者だ。Aは彼女の手をとる。すると彼女はAの背を軽く押した。


『ちょ、急に押さないでよ！』
「あはは、その調子その調子」


じゃあね。
ミカちゃんは自宅に向かって歩き出した。その姿を見届けてAも自宅に向かって歩き出す。
ミカちゃんは良い友達だ。

第３７話【謝る勇気は十分なのに】→←第３５話【せ！せ！せーのびっく！】

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