俺のクソ兄貴【黄金の風】【男主】

じゅういち ページ14

なんなんだ、皆。
みんなみんな…顔だけで俺の事を女みたいに扱う！
俺は正真正銘の男だ！女扱いは嫌だ！
『ちっ…』
俺は舌打ちをして、部屋のドアノブに手をかけた
その時だった
ジョルノ｢…おや、A。｣





＿＿＿＿リビングルームにて。
トリッシュ｢お、怒らせちゃったわよね…どうしよう…｣
ナランチャ｢は、初めてあんなに怒ってるA見たかもしれねぇ…｣
2人は、先程口喧嘩していたとは思えない程おどおどとしていた
アバッキオ｢……それよりナランチャ、Aの首のアレは…お前がつけたのか？｣
アバッキオはAの首元の赤い傷のことをナランチャに聞いた
ナランチャ｢ん？ああ…そうだぜ。Aは誰にも渡さねえ。｣
その目は、いつも好奇心旺盛な彼を一切思わせない程に独占欲に塗れていた
アバッキオ｢…弟を大事にするのも良いが、あんまりやりすぎるなよ。嫌われたくねぇならな。｣
コイツはいつか暴走する。
本能的にそう感じたアバッキオは、ナランチャにそう言った
この時あまり喋らなかったブチャラティとトリッシュも、ナランチャに初めて危険を感じたんだとか。
＿＿＿＿この話の主役である彼は、こんな会話があったことを知らない。





ジョルノ｢…おや、A。こんなところで何を？｣
『何って…見りゃあわかんだろ？部屋に入ろうと思ってた所だ。』
まだ少しイラついていて、冷たい声でそう言ってしまった
しかしジョルノは気にする様子もなく俺に｢御一緒しても？｣と聞いてきた
俺は｢御一緒、って程でもないだろ…｣と答えて、ジョルノと一緒に部屋にはいった

『…なぁ、ジョルノ。』
ジョルノ｢なんですか？｣
2人並んでベッドに座り、俺はジョルノに聞いた
『俺ってさ、なんか女扱いされてる気がするんだ…。女顔とかはよく言われるけど、俺だって男だっ…！ちゃんと、男として扱われたい。』
ジョルノ｢そうですね…Aは可愛いですから。女性のように扱われても仕方ないと思いますよ。｣
『うっ…』
俺の背中に矢印がグサグサと刺さる
ジョルノ｢確かに君の顔は中性的ですが…態度などを改めてみたらどうでしょうか？｣
ジョルノが人差し指を天に指してそう言った
『た、態度？』
ジョルノ｢はい。君は反応が可愛すぎるんです。ほらこうやって耳に息を吹きかけるだけで…｣
『きゃああっ!?にゃっ…何するんだ！』
急に耳に息を吹きかけられて、少し噛みながらも反抗する

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