プロローグ ページ1
俺は昔から出来が悪いって言われてた
性根はひん曲がってるし頭は空っぽでイカれた変わりもんだってな
でも、腕っ節にだけは自信があった
何十年も前にいた世界と同じように好き勝手暴れてたら、小学校高学年に上がる頃には「血塗れの沖田」なんて異名がついたりした
悪い気はしなかったし売られた喧嘩は買って倍以上に返した
そしてその異名は、地元の不良達に広がっていく
調子に乗ってる自分をぶちのめそうと立ち塞がった中学生も高校生もあらゆる手でぶちのめしていった
拳で、蹴りで、時には普段持ち歩いてる竹刀で
殴って、踏みつけて、ぶっ飛ばした
勿論自分に一度立ち塞がった者達へ精神的にもダメージを与えることを忘れない
親はかなりの放任主義で何も咎められなかった。
それをいいことにさらに暴れ回った
前は一応「お巡りさん」だったのでそこまで無茶はできなかったが、今は「子供」というなんとも便利な権利を持っている事でだれこれ構わずぶちのめせていた。
まだ小学生の体で、全盛期のような調子では暴れ回らなかったがそれでも十分にやりあえてたと思う
本能に赴くままの喧嘩の日々はそこそこ楽しかった
そんな自分に転機が訪れたのは、複数の喧嘩相手を山にして腰掛けているようないつも通りの日のことだった
ソイツは突然声をかけてきた。
あれは確か、小5か小6くらいの時だったと思う。
飄々と、馴れ馴れしく、読みづらいというのが第一印象
近づいてきた時には警戒の色を濃くしたが、第一声で俺の第二印象は変なやつに成り下がった
「お前、面白いから俺のダチな」
カラコロと棒付きのキャンディーをくわえながら言うソイツの手を取ったのは気まぐれだった
ほぼ何も考えていなかったに等しい
それでも受け入れたのは自分の勘が言っていたからだ
【面白くなりそう】
たったこれだけで見ず知らずの奴とダチになるなんざイカれてるというのが客観的な答え
ソイツとダチになったことでさらに面白い日々になったというのが主観的な答えだ
「俺、マイキー。お前は?」
「沖田総悟」
マイキーと初めて出会ったその日、またすぐに新たなダチと高校生に売られた喧嘩を買ったのはまた別の話
その新たなダチは、こめかみに彫られた竜の刺青が目立つ奴だった
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凛 - とても面白いです!続き楽しみにしています! (2023年2月7日 16時) (レス) @page3 id: f842e5f119 (このIDを非表示/違反報告)
桜玖蘭(プロフ) - 好きです。続き待ってます。 (2021年8月16日 19時) (レス) id: 7623e61737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チャチャ丸 | 作成日時:2021年8月15日 12時