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大好きです。ありがとう。
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「しょっ焦凍くん…！！！」
「……馬鹿」
えっなんで罵られたの私！？というツッコミは、焦凍くんの胸に吸い込まれた。
とりあえず抵抗をしてみるが、彼の凄まじい腕力を前にそれは全く通用しなかった。一見細身に見える彼だが、割とがっしりしている。
ああ、もう、男の子なんだな。
あんなに可愛かった焦凍くんは、もういない。
昔は、私の方が背が高くて力もあったのに。
羞恥とちょっぴり寂しさを感じていると、焦凍くんが静かに話しだした。
「……俺、無表情ってよく言われる」
「そうだね」
「だから、伝わってないか…？」
「……え？」
弱々しくそう言った彼の顔を咄嗟に見上げると、そこにはうっすら頬に赤みがかかった、焦凍くん。
悔しそうな、恥ずかしそうな、顔。
ーー待って、そんな顔できるの…！？
つられて私の頬も熱を持つのを感じる。
「初恋なんだ」
「……ええっ！？」
衝撃的なカミングアウト、焦凍くんはマフラーに口元を埋めて顔を隠すように続けた。
「……俺じゃ、だめか」
「〜〜っっっ！！！！」
そんな彼のあざとい仕草に、私の胸の奥にあるハートがクリーンヒットした。
衝動でうずくまりそうになる。ああ、好きなのか。
私は、この、天の上にいるような世界の違う幼なじみに惹かれているのか。
間違っていても、釣り合っていなくても、それでいいかもしれない、と思ってしまった。
君がそう言ってくれるなら、私は。
絞り出すように、それでも、目を合わせて、言った。
「私も」
夕焼けを受けて輝く彼の瞳は、見開かれていて、彼が驚いていることを示していた。
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作者名：- | 作成日時：2017年12月9日 6時
