家族 ページ33
「ラウール。ちょっといいか？」
そう先生に声をかけられたのは、ラウールが授業を受けているときだった。
授業中にどうしたんだろうと思ったが、おとなしく先生の後をついていく。
先生がラウールを連れてきたのは、来客室で。
「失礼します。ラウールを連れてきました」
先生に続いてラウールが来客室に入ると、そこには教頭先生と知らない男性と女性が座っていた。
知らない人。でも、ラウールは女の人の顔をどこかで見たような気がしていた。
似てる。誰かに似ている。
考えて、考えて。ラウールは思い出した。その女性が、自分の母親に似ていることに。
「久しぶりね、ラウールくん。私のこと覚えてるかしら。って、会ったのは赤ちゃんの時だもんね。覚えてないよね」
女性は座った状態でラウールにそう声をかけてきた。しかしラウールはどう答えたらいいか分からない。
白「………誰です？」
「私ね、あなたのお母さんの姉なの」
女性の言葉を聞いて、ラウールはやっぱりと思った。
やっぱりこの人は、あの母親の関係者だったんだ。
それが分かって、モヤモヤが何となく取り除かれたと同時に疑問が降ってきた。
自分の母親の姉が、なんで自分に会いに来たんだろうかと。
白「で？あの人のお姉さんが、僕に何の用ですか？」
「何の用って、もちろん家族だから。引取りに来たの」
白「あいにくですが、僕にはもう家族がいますので」
「家族ってヤクザでしょ。命の危険もあるわ。だから、私が引き取るわ。怖いでしょ」
決めつけられたような言い方に、ラウールは静かに怒っていた。
確かに、何度も命の危険を感じたことはあるが怖いと思ったことは1度もない。
だって、みんなが助けてくれると信じているから。
白「別に引き取ってもらわなくて大丈夫です」
「なんで？怖いでしょ。辛いでしょ」
白「怖くないし、辛くもないです。僕はみんなのことが大好きだし、離れたくないですから」
ラウールはそう言って、女性に背を向けた。
白「じゃあもう戻ってもいいですか？授業中ですし」
「あぁ。いいぞ」
先生の許可を得て、ラウールは来客室を出た。
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鳥(プロフ) - リクエスト失礼します！紫さんが色々あってめっちゃ機嫌悪い時に白さんが絡みにいっちゃって紫さんがガチギレして白さんが必死に謝るみたいな話が見たいです！よろしくお願いします！ (2020年7月21日 20時) (
レス) id: 1630307406 (このIDを非表示/違反報告)
果恋 - リクエスト失礼します！赤さんが誘拐されて、翔太くんが激怒する話をお願いします！白さんメインではないんですが、書いてくださると嬉しいです (2020年7月20日 23時) (レス) id: 9af56d7aaf (このIDを非表示/違反報告)
芽那(プロフ) - わかりにくくてすみません！ (2020年7月20日 21時) (レス) id: b51a0fe72c (このIDを非表示/違反報告)
芽那(プロフ) - いつも更新楽しみにさせていただいてます！リクエスト失礼します。ラウールが学校でリンチみたいなのをされてしまい、虐待の時のことを思い出して自殺未遂みたいなのを隠れてしてしまっていて何日か後にばれてみんなから愛されてるよって感じの話が見たいです。 (2020年7月20日 21時) (レス) id: b51a0fe72c (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - いつも更新を楽しみに読ませていただいてます。リクエストをお願いしたいのですが、黒さんが紫さんを庇って怪我するお話が見たいです、白さんメインでは無いのが無理なら全然大丈夫です！もし可能でしたらよろしくお願いします。 (2020年7月14日 18時) (レス) id: b8eb487ddb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーちゃ
| 作成日時：2020年6月30日 19時
