あの時のプレゼント ページ18
mu-pon様のリクエストも兼ねている作品になります。
☆★☆★
桃「ごめんなさい。俺、父さんとか母さんが望む息子にはなれないよ」
そう宣言した時の両親の表情を佐久間は一生忘れないだろう。いや、忘れられないだろう。
人生で初めて、大切な人を傷つけた瞬間なのだから。
幼い頃から十分に愛されていたことは分かっている。大切にされて、いっぱいの愛情をくれて。
佐久間が一時期不登校になった時も、急かさずずっと待ってくれた。なかなか友達が出来ない時も励ましてくれた。
大切で、大好きな人達。その人達を傷つけても、佐久間にはどうしても行きたい場所があった。
「だいすけ」
桃「何、母さん」
泣きながら母親が佐久間の名前を呼ぶ。佐久間は真面目な表情を浮かべて母親を見た。
そんな佐久間の表情を見て、さらに母親は泣き崩れる。もう何を言っても無駄だと感じたんだろう。
「大介」
桃「何、父さん」
「お前は本当にそこに行かなきゃ行けないのか」
桃「うん。だってあそこだったら素の俺を受け入れてくれる」
「俺達じゃダメなのか」
桃「だって、将来的に怖がられる未来が見えるから。俺は嫌われてから父さん達と離れたくない」
わがままを言っていることは、佐久間にも十分分かっていた。それでももう後戻りは出来ない。
桃「俺はヤクザになる。だからもうここには戻ってこない」
「だいすけっ」
桃「本当にごめんなさい。2人の可愛い息子でずっといられなくて」
そう言って佐久間は立ち上がる。泣き崩れる母を見ないようにして、佐久間はその場を後にした。
せっかくケーキ、用意してもらったのに。プレゼントもくれたのに。
用意してもらったケーキを口にすることなく、貰ったプレゼントを手放して佐久間は家を出た。
緑「いいの？佐久間」
桃「ん。いい」
紫「ま、今日だけは泣いていいんじゃねーの」
黄「今日はお前の日だから、お前の好きにしたらいい」
桃「泣かないよ。だって俺、後悔してないんだもん」
佐久間はそう言って、少しだけ歪な笑顔を浮かべた。
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鳥(プロフ) - リクエスト失礼します！紫さんが色々あってめっちゃ機嫌悪い時に白さんが絡みにいっちゃって紫さんがガチギレして白さんが必死に謝るみたいな話が見たいです！よろしくお願いします！ (2020年7月21日 20時) (
レス) id: 1630307406 (このIDを非表示/違反報告)
果恋 - リクエスト失礼します！赤さんが誘拐されて、翔太くんが激怒する話をお願いします！白さんメインではないんですが、書いてくださると嬉しいです (2020年7月20日 23時) (レス) id: 9af56d7aaf (このIDを非表示/違反報告)
芽那(プロフ) - わかりにくくてすみません！ (2020年7月20日 21時) (レス) id: b51a0fe72c (このIDを非表示/違反報告)
芽那(プロフ) - いつも更新楽しみにさせていただいてます！リクエスト失礼します。ラウールが学校でリンチみたいなのをされてしまい、虐待の時のことを思い出して自殺未遂みたいなのを隠れてしてしまっていて何日か後にばれてみんなから愛されてるよって感じの話が見たいです。 (2020年7月20日 21時) (レス) id: b51a0fe72c (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - いつも更新を楽しみに読ませていただいてます。リクエストをお願いしたいのですが、黒さんが紫さんを庇って怪我するお話が見たいです、白さんメインでは無いのが無理なら全然大丈夫です！もし可能でしたらよろしくお願いします。 (2020年7月14日 18時) (レス) id: b8eb487ddb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふーちゃ
| 作成日時：2020年6月30日 19時
