キスフレ (ページ32)

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神ちゃんの一言により、何故か一緒のベッドに寝転がる2人。
いくら大きいベッドって言っても至近距離で寝転んでる神ちゃんがいることに心臓が騒いで仕方ない。
結局端っこの端っこに収まっている私に、神ちゃんは笑いながら『もうちょい真ん中おいでや』と声をかける
いやいや、ちょっと厳しいです。
寝言で好きとか漏らしますさすがに。

そんなこっちの気も知らずに神ちゃんは、ほらと私の背中に手を回して引き寄せる

「近…くない、ですか」

『近くしたんやんか』

背中に回された手は未だそこにあって
ちょっとずつちょっとずつ2人の距離が縮まっていく
完全な距離がなくなった時、心臓は爆発するんじゃないかと思うぐらい爆音で鳴っていた。
もうこれ心臓口から出てんじゃないの

『ふふ、めっちゃ音聞こえる』

「…デスヨネエ」

『かあわい～』

「ちょっと本当、人の気も知らずに…んっ」

反論しようと顔を上げた瞬間掠めた唇

「…神ちゃん？」

『ん～？』

「…何もしないんじゃなかったの」

ちょっといたずらっぽい顔をした神ちゃんに目線で訴える
暗い部屋、ベッドの上で男女がキス
私はこのままそうゆう仲良しするようなお友達にはなりたくないんだけどな

『せえへんけど、Aちゃん可愛いからつい』

「ついって…んん！、ちょ、んっ」

タガが外れたかのように降ってくるキスに、思わずゆるく胸を押し返して抵抗してしまう。

『Aちゃん』

「…」

『いや？』

「…ずるい」

『ふふ』

悪びれもなくまた近づいてくる顔に、どうにでもなれと目を閉じた。