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今日は退院の日。
退院もするしすっかり元気なはずなのに身体が重たいような違和感を持ちながらも、退院準備を済ませる。
病室の扉に手をかけ開こうとすると、
ガラガラガラ···
「わ、びっくりした。あれ···君は··」
その扉をあたしよりも先に開いたのは、あたしを推しと言ってきた中学生の女のコだった。
あの日ベンチで会ってすぐに走り去ってしまった時以来、久しぶりの再会だ。
女のコ「あ、あの。えと、私、絵が得意で···いや、下手だけど···でも描いたら見てほしくなっちゃって、。もしよかったら···」
「絵？」
女のコが恥ずかしそうに渡してきた四つ折りにされた紙を開こうとすると、
女のコ「あ！帰ってから見て下さい···恥ずかしいし···それじゃ！！」
バタバタとまた走り去ってしまった。
すれ違った看護師さんに走っちゃダメでしょ！と怒られると走るのをやめてペコペコしながらエレベーターに乗り込んで行った。
その光景にクスッと笑っていると、お見送りをすると言ってくれた看護師さんが近づいてきた。
看護師「あの子、何回も入退院を繰り返してるんだけど、すっごく絵が上手で私たちの絵を描いて渡してくれたりするの。」
「へぇ、そうなんだ··」
看護師「さっ、行きましょ！」
「はい！」
入口に着く。
看護師「退院おめでとうございます！身体に違和感あるって言ってたけど大丈夫？一応検査の結果どこにも異常は見当たらなかったけど、もし何かあればいつでも来てね！」
「はい！お世話になりました！ありがとうございます。」
呼んでくれていたタクシーに乗り込み、あたしは病院を後にした。
運転手に行き先を聞かれて、ある場所へと向かう。
そしてたどり着いてお金を払おうと財布を取り出すとカサっと紙が落ちた。
さっき女のコにもらった絵だ。忘れてた。
支払いを済ませてタクシーを降りるとなんとなく、その四つ折りにされた紙を開いてみた。
ドサッ···
「なにこれ、嘘でしょ···?」
あまりの衝撃に荷物を落としてしまう。
描かれていたのは、
_______木の葉の額当てをつけたあたしと、カカシだった。
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てた(プロフ) - banana様、コメントありがとうございます！ぜひこれからもよろしくお願いします＊ (2020年12月12日 8時) (
レス) id: eb07f08e0b (このIDを非表示/違反報告)
banana(プロフ) - とてもいい作品でした。続き楽しみにしています。 (2020年11月30日 0時) (レス) id: 7994b8d3a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てた | 作成日時：2019年12月11日 20時
