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お館様「ありがとう。鬼殺隊のこともだけれど、君も、有意義に過ごしてね。」
なんだかお館様がお父さんに見えてきた。
お館様「それでは早速移動しよう。杏寿郎。」
煉獄 「御意！行こう！」
A「え！はい！」
私はいきなり飛び出してきた炎のような人についていった。
煉獄 「俺は煉獄杏寿郎、炎柱だ!よろしくな！A少女！」
A「はい。」
煉獄 「そう言えば、A少女の苗字はないのか?」
A「…教えません。」
煉獄 「！？何故だ！？」
A「教えたら苗字で呼ばれますから。私苗字で呼ばれるのが好きではないんです。」
煉獄 「なるほど！承知した！ならばA少女と呼ぼう！」
A「既に呼んでらっしゃってますけどありがとうございます！」
この人と話していると、楽しいけどちょっと疲れる。
煉獄 「よもや、A少女は料理が得意ではないのか？」
気がつけば特技の話になっていて…。
A「得意ではないですけど、料理が得意な祖母が参考書を書いてくれまして。これでなんとか乗り切ろうと。」
煉獄 「そうか！食堂ならば、料理はつきものだからな！頑張ってくれ！」
A「はい！」
話に夢中になりすぎてて気が付かなかったけど、あたりは藤が咲き乱れていて、いい香りがする。
A「…綺麗ですね。」
煉獄 「綺麗なだけではない。藤は、鬼が最も嫌うものだ。この藤が、これからも君を守ってくれる。」
A「そうなんですね。なんだか安心しました。」
出くわしたらどうしようって思ってたからね。
店の暖簾には、『ふじ』と書かれていた。中は綺麗な机がたくさん並んでいる。
A「うわ〜！すごい！」
煉獄 「うむ！広くて快適だな！」
今日からここに住むのか〜！楽しみだな！
煉獄 「早速明日から開店らしいからな！準備を手伝おう！」
A「本当ですか！？助かります！」
煉獄 「気にするな！では早速手伝おう！」
A「ありがとうございます！」
…今思ったのだが…。学校ってどうするんだろう。
煉獄 「A少女に任せると仰っていたぞ！」
A「…あれ。声に出てました？」
ニカッと笑って親指を立てる煉獄さん。…恥ずかしいです。
煉獄 「だが、同時にというのはなにかと大変だろう。日を決めて行くことを勧める。」
…どうしようかな。
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