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A「…そういうこと。」


宇髄さん絶対に許さない。


時透 「で?逢引って?」


本気で知らないのかこの子は。


A「えっとね。…愛し合う男女が人目を避けて密かに会うことです…。」

時透 「…それって、もうやってない?」


A「ほえ?」


時透 「ほら、今人目を避けて密かに会ってるじゃん。」


そういうことなのか!?なんだか違う気がするけど!?


A「多分宇髄さんは、逢引を男女で出かけることとして使ってるんだよ。
そういう意味のほうが使われやすくてね。」

時透 「そうなんだ。…じゃあ出かける?」

A「?」

時透 「僕、まだ任務言い渡されてないし。Aも夜まで暇でしょ?」

A「そうだけど。」


恋仲でもないのにそんなこと…。


時透 「…駄目?」


…時透君、それ、わざとやってるでしょ?
私が君の上目遣いに弱いと分かった上でやってるよね。
いくら可愛くても許されない行為だよ!


A「…ダメデハナイヨ。」



来てしまった…都会…。お店が立ち並んでる。
恋仲が沢山いるんだが。昼間なのにね。
あなた達学校行かないの!?サボり!?
私もだけどね!

すると時透君は私の手を握ってきた。


時透 「はぐれそうだから。」

A「あ、ありがとう。」


時透 「Aの手って、ぷにぷにしてるね。ちっさいし。」

A「太ってるとでも?」

時透 「いや、可愛いなって。」


A「!?」
 



神様これは夢ですか!?
時透君に可愛いって言われたの2回目なんだけど!

なんでこんなに嬉しいのかな。

あんまり人を褒めない時透君だから?
それとも、時透君が可愛いって思ってくれたから?

可愛いなんて、時透君以外に言われたことない。

故郷にも、私なんかよりもっと可愛い子いたし。

…でも、みんなカナヲちゃんには負けるかな?
カナヲちゃんはもう人ではないくらい可愛いから。


時透 「なにか欲しいものないの?」
 
A「…特には…。」

時透 「…着物買おうか。」


着物?


時透 「おんなじのばかり着てるじゃん。たまには別のもいいでしょ?呉服屋探そう。」


本当によく見てるなぁ。


A「…いつもありがとう。」

時透 「急に何?」

A「今ふと思ったの。」

時透 「…そう。」

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年9月29日 23時

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