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はぁ。体がだるい。重たいなぁ。最近寝てないからな。ご飯もろくに食べられないし。食欲がわかない。それにしても、この仕事がこんなに大変だなんて。


胡蝶 「…Aさん、大丈夫ですか?顔色が悪いですよ。」


お客さんに心配されるなんて。駄目だな私。


A「大丈夫です。お気遣いありがとうございます。」

胡蝶 「…最近お忙しいのでしょう?仕事熱心なのは感心しますが、無理はいけませんよ。たまには休んでください。」

A「はい。」
 

分かってるんだけど…私が休んだら、鬼殺隊の方たちに迷惑がかかるから。そういうわけには行かないんだよな。
慣れてきたつもりだったんだけど、慣れていくほど辛くなってきた。でもこんなの、命がけの鬼殺隊に比べたらどうってことない。私が頑張らないと。



〜時透視点〜


ここ最近任務で忙しかったから、久しぶりに店を訪れた。


時透 「こんにちは。」


…返事がない。今日は学校なのかな。いや、でもお店は開いてる。隊士が来ない時間帯に来たし、うるさい連中もいないから、ゆっくりできると思ったんだけど。
お店に入ってみると、Aが机に伏せて寝ていた。疲れてるのかな。
起こさないほうがいいのかもしれないけど、寝づらそうだから畳に寝かせようと、彼女に触れた。


A「!?」


あ、起こしちゃった。


時透 「ごめん。起こすつもりはなかったんだけど。」

A「…時透君。いや、いいの。ありがとう。寝落ちちゃったみたい。」


学校の勉強をしていたんだ。

…あれ?よく見たら、目の下にクマがある。顔色も悪い。しかも…。


時透 「…A、痩せた?」


前よりも腕が細くなってる気がした。体がだるそう。絶対に無理してる。


時透 「今日はそのまま休んで。お店は閉めて。」

A「できない。」


Aはきっぱりとそう言った。


時透 「頑張り過ぎなんだよ。これ以上酷くなってお店で働けなくなったら、どれだけの人に迷惑がかかると思ってるの。」
 


君以外になら、心の底からこう思う。でも、君だけはなんだか違うんだ。
皆に迷惑がかかるってことじゃなくて、もっと別のこと。
君になにかあったらと思うと、胸が張り裂けそうになるんだ。
何があっても、僕が守りたいって思うんだ。



忘れるはずなのに、君の名前だけはちゃんと覚えてた。





この気持ち、なんて言うんだっけ。

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作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年9月29日 23時

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