【刀剣乱舞・男主】嘲笑して、はい、こんにちは

嘲笑33 ページ33

『こんのすけ…記録残しとけよ。念には念を、な』


「はい、かしこまりました」


こんのすけの頭を撫でて風呂敷の中をちらっと覗く。
よしよし、あるな〜。


『これ、なーんだ？』


「そ、れ…」


中身が何かわかったのか前任の目が見開く。
でもすぐに勝ち誇ったような顔をした。


「それ、が、なんだ…ただのゴミを…持ってきて…」


何を言ってんだコイツは。
俺が何も考えずに持ってくるわけねぇだろこの豚。
てか腕切り離したのにお前話せんのな。
生命力ゴキブリか。
ため息を吐いて、風呂敷を開ける。

ガシャ…っとした音と共に折られた刀達が姿を現した。
蔵に隠されてたヤツ持ってきましたいえーい。


『証拠がないなんてテメェがほざくからさー、折られた当事者に聞こうと思って』


こんのすけから札を受け取り、親指を噛んでそれに血を垂らす。
札を折れた刀の山に置いてっと。


『ほら、戻って来い』


霊力を思いっきり流す。
それと同時に大量の桜の花弁が舞った。

そこから現れたのは折られたはずの刀剣男士達。
手入れされた後…まではいかないけど綺麗になってる。
えっ正直汚いままかと思ってた、てへぺろりんちょ。

こうやって見ると短刀めちゃくちゃ多いな。
いやぁ、一発で成功して良かったわ〜。
俺天才！


『さぁ…これで、証拠やら何やらは言えねぇだろ？』


「ひ…わ、悪かった…許してくれ…た、頼む」


『だってさぁ…どうする？』


ちらっと戻って来た刀剣男士達に視線を向ける。


「僕は、許せないよ。皆を折った、傷つけた」


「やっていたことが雅じゃないね。万死に値するよ」


「痛かった、怖かった。ボクは…許せない」


『ってことだ。残念だなぁ…まぁ、俺も許す気なんて全くねぇけど』


ニヤニヤしながらそう言えば怒ってるのか顔を真っ赤にさせ、こっちを睨む前任。
威勢がいいこった。


「ただの、ただの物如きが偉そうに…っ」


まだ言うのかよコイツ。
転がっている前任の髪の毛を掴み持ち上げ、視線を合わせてやった。


『いいか…受けた側はずっと覚えてるからな。されたこと、言われたこと…全部。体の傷は癒えても心の傷は消えない。テメェみたいなのがいるからクソみたいな世界が出来上がるんだよ。ま、何言っても無駄だと思うけど』


前任の首にナイフを当てる。
恐怖の色が瞳に浮かんだ。


『お前みたいなヤツ、大嫌いだよ』


『じゃ、バイバイ』


血が飛び散り、前任の頭が転がる。
俺はそれをただ冷たい目で見つめた。

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