【d!】転生したら個性豊かな吸血鬼達に愛される吸血姫になってた件。 (ページ9)

今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:28,889 hit

#6 ページ9

『欲……？』
zm「おん。」
『私が…？』
zm「当たり前やん」
『何故？』
zm「ここにAが来たからや」当然のことのように話すゾム。

『具体的にはどのようなことをするんですかね……？』

zm「………………」
『え……………………？何で黙るんですか』

zm「華」
『はな？』
zm「俺らの館には紅が居らんねん。で、結構前から、人間界の美しい女ひとりをランダムで呼び出してんねん。呼び出された女は最初、この椅子で拘束されてるっていう。俺らの生活に彩を加えるためにAは召喚されたんや。」
『あの……これまでに呼び出された女性たちはどうなってるんですか？』

zm「いいとこに気がつくな！この館に人間が踏み入ると、その人間は寿命が縮むらしい。で、死んだあとは俺らに喰われてます。」
ニコニコしながら目を向けてくる。
『嘘でしょ？』
zm「嘘やったらええやろ？」

zm「あ、あとな。俺らが好むのは血や。肉体は大抵、人間界に戻すか、捨てるかしてる」

zm「俺らの中にはそっちも居るからな。男性のも偶に飲んでんで。」
『そっち…………』
zm「そう。そっち。」
知りたくないことだったかもしれない。

『さっきから言う俺らって……一体何人、何体居るんですか？』
zm「俺含めて１４人」
『名前覚えられるかな…………』
zm「トップの名前ぐらいすぐ覚えなあかんからな？」
『今の聞こえて…』
zm「人間に比べ能力が上がってるもん」
『なるほど……』

zm「いつまで座ってんの？早よ行くで」そう言って私の手を持って引っ張った。
『わっ…ど、どこに行くんですか？』
zm「分からへんの？俺らのトップやトップ」
『トップ？』
zm「さっき言ったやろ、１４居る俺らの内のトップが居るって。吸血鬼としても無論特別強い。俺らも未だにたじろぐようなオーラを放つからなぁ」

『そんなこと聞いてないです。あ、あと、ゾムさん達は一体何歳なんですか』
zm「年齢？吸血鬼になった(・・・)ときから数えてへんから分からん。」
『な、なった？』
zm「あれ、ほんまに何も知らんな。俺ら元々は人間やで。あ、グルッペン……トップは根っからの吸血鬼やけど」
『吸血鬼にも２種類いるんですね』
zm「そーゆーこと。俺、自分で言うのもあれやけど結構強いねん。でも、どれほど腕を磨いたとしても、根っからの吸血鬼と途中から吸血鬼になった者とでは差があるんや。あ、でも例外もある。人間から吸血鬼になっても、莫大な強さを持っている奴。１００年に１人の逸材。」