ゲームの転生者の歩む道[オリジナル] (ページ16)

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12セーブページ16

目を開け、すぐに美空の方を向く。
美空。能力は、万夫不当。ゲームの中では目の前で人が殺され放心状態の時にあっさり殺せる。が、今は美空一人。目の前で人は殺せない。どうやって、進むか…そんなことを考えていると、茂みから青色の髪のロングにピンクの瞳の愛が出てきた。

愛「美空大丈夫?!」
そう言って、愛が美空に駆け寄る。

美空「全然大丈夫！それより、速く鍵あずけにいこ！」
そう言って、二人が走り出す。
自分の死体に触れる。光に包まれ、次に目を開けると、美空が僕に攻撃するほんの少し前の場面にいた。

『大事な人を目の前で亡くす？…その気持僕には分かんないな』
当たり前だ。僕に、大事な人なんていない。本当にいなかった…？いなかったはず。何でこんなにもやもやするんだろう。まぁ、そんなん後で良いか。

美空「美空にだって、分からない。国語で良くこの人物の気持ちを考えろなんて質問も分かんなかった。だって、本人じゃないんだもん。でも…」
そう言って、少し間を開けてから、
美空「大事な人は美空にだっているから。おんなじ思いはしたくないし、して欲しくないから」
と言う。そう言い終わると、ナイフを構えて、急接近してくる。

『っ！』
瞬発的に美空にナイフを投げる。ナイフは、美空の腕をかすったものの、美空は気にもとめず、勢いを殺さない。

美空「……」
美空がナイフを振るう。間一髪の所でナイフを避ける。美空が着地をするところを見計らい、攻める。ナイフとナイフがぶつかり合い、僕のナイフがはじかれる。

『なっ?!』
美空に首を切られる。

目を開けると、僕は、オレンジ色に染まった公園にいた。周りを見渡すと、僕と、いじめられっ子がいた。
『何で、僕を助けてくれたの…？』

？「困ったときはお互い様だろ」

『…』
僕は、彼を助けなかったのに…心の中でそう呟いた。

？「そうだ！良かったら、友達になろう？」
急に、立ち上がり彼はそう言いだした。

『友達…？』

？「そう！俺はーー。よろしくな！」

『僕は、ーー。よろしく…』
名前の所だけかすれて聞き取れなかった。もう一度聞こうと思い、会話に耳を澄ましたが、次の瞬間。僕は、自分の死体の前に立っていた。

『はぁ…何なんだよ』
自分の死体にふれる。戻ったのは美空が僕を攻撃してこようとする場面。

『大事な…人』
彼がそうだったのか?わからない。とりあえず美空をどうすれば倒せるか考えよう。