ただのモブでいたいんです…。参【鬼滅の刃】

玖拾陸 ページ14

「煉獄さん……俺もっと強くなります
Aのように上手く鬼を遠ざけたり
上弦に対抗する力が俺にはありません」


え？私？え？そんな‼あんなのただのやばい行為だよ？

煉獄さんに怒られてたの見てたよね⁉

柱の人にも散々言われたからね⁉

実弥さんなんてここんとこ全然口聞いてくれないよ？

泣いていいですか？


「先日…煉獄さんのご家族に会ってきました」

「そうか」

「そこで改めて俺は強くなりたいと思いました
そして煉獄さんのような強い柱になりたいです」

「…そうか
ならば俺の思いも君に託そう…」


炭治郎が驚いて目を見開く。


「片目を失い、内臓もやられた…
呼吸は使えるが命を削ることになる」

「そんな…」


そうだ。死期が遠のいただけで煉獄さん自体にはまだ死という爆弾を背負ったままなんだ。


「本来ならばこの命尽きるまで戦い続けようと思っていたんだが」


煉獄さんが私の方を向く。

え？急にどした？

そして微笑んで見せた。

……ダメじゃん。そういうことしたらダメじゃん？

ファンを殺しにかかってるじゃん？良くないよね？

え？お迎えでしたか？今の。


「愛しいと思う者が俺が生きることを望んでいる…ならば生きる以外選択肢はないだろう？」

「……はいそうですね」

「……ところで愛しい方とは？煉獄さん好きな人がいるんですか⁉」


えええ‼知らなかったよおお？

公式ファンブックにすら載ってなかったよおお？

ええ？誰？誰？


「いや、そういう意味じゃなくてだな」

「え？そうなの？」


1人で盛り上がってしもうたやん……私の興奮返して。いや、私が悪いんだけどさ。


「博愛とか親愛とかそういう意味で煉獄さんは言ったんだ」

「博愛？」

「例えば父と娘の親子愛などがそういう類に入る」

「なるほど〜‼」


また一つ賢くなりましたね‼

キメツラヂヲでした‼……ごめんて。やりたかったんやって……


「そういえば、さっきAの鎹鴉が探してたぞ？」

「本当？」


もしや、初めての1人で任務なんじゃ⁉

こうしてはいられない‼やるぞ‼やってやるぞ！


「わ、私ここで失礼します‼お大事に‼」

玖拾漆→←玖拾伍

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