犯罪者達の学園！ (ページ25)

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犯罪者の学校、ですって【桜沢ちひろ】ページ25

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私は昔からよく嘘をついた。

嘘をついて、優しくて、温厚で、優秀な子を演じてた。

嘘をついて両親を騙した。

そうしたら、お父さんにもお母さんにも、お父さんの会社の人にも褒められたから。

今回だって、お父さんとお母さん、そしてみんなが困ってたから、助けようと思ってやったのに。

私はただ、両親とその会社を救いたかっただけなのに。

みんなのために頑張って、悪い人からお金を取ろうと思ったの。

そしたら、警察官に見つかって、手錠をかけられた。

手錠をかけられる瞬間、いろんな人に、

「嘘つき」

「女狐め」

「どうせあれもこれも嘘だったんでしょ?」

そう言われた。

警察官に散々怒鳴り散らされて、狭くて暗いところに閉じ込められた。

お母さんの手作りごはんも食べられない。

お父さんに遊びに連れてってもらえない。

お父さんの会社の人には、もう二度と頭を撫でてもらえない。

なんで、こうなったのかな。

そして、私が捕まって大体二ヶ月。

「囚人番号4689番、桜沢ちひろ」

「はい」

「お前には、今日から学校に通ってもらう」

「……はい？」

唐突すぎて何を言っているのかわからなかった。

「その学校には、お前のような犯罪者、それも子供達が沢山いる。

せいぜい、その中で更生するんだな」

と、云うわけで、私は学校へ行くことになりました…