兄の仇なんて。 (ページ3)

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入学１ページ3

それは、いつもと変わらずこき使われ、母に暴力を振るわれている日の事だった

母「ねぇ、アンタ出て行ってくれないかしら」

私だって出て行けるのなら出て行きたい。

「喜んで。」

母「ﾁｯ…その代わり、忍術学園に入学して貰うわよ」

＿＿＿＿＿＿え

「…それは何故ですか」

母「十四郎(とうしろう)の仇を取る為。」

十四郎とは私の双子の兄の事。

父は私達が産まれる前に他界したらしいので、兄だけがたった一人私に優しく、いつも守ってくれた大切な人＿＿＿＿

＿＿＿＿＿＿だった(・・・)。

そう。死んだのだ、任務中に。

母「アンタに大仕事を頼むよ。

＿＿＿＿＿＿五年の奴らを殺して来ておくれ。」

この人は本当に頭が狂ってる

だから

兄が死んだのはたまたま相手が投げたクナイを避け切れず喰らったから。

なのに親はそれを兄と共に任務をしていた他の五年生(当時は四年生)に罪をきせて恨んでいる。

…本当に頭どうなってんだか。

「…分かりました、入学金はどうするのですか」

断ると面倒臭いので、取り敢えず承しておく。

＿＿＿＿＿＿遂行するつもりは無いけど。

母「そんな物アンタがどうにかしなさいよ…」

イライラした様に言う女。

仕方ない…

「…では行って参ります。」

私は密かにアルバイトで貯めていたお金と元々兄の物だった忍具一式を持って早々と家を出た。