16話 さりげないところとか ページ17
今日の練習は一日練だが、これを乗り越えれば明日は休日だ。
なんでだっけ。
確か何とかの日だ。
そんなことを考えつつ、私は手のひらでなる小銭を弄びながら自動販売機へ向かう。
あと30分で午後の練習が開始される。
早くみんなの分の飲み物を買っていかないと。
……ええ、みんなの分ですよ。パシられましたが何か。
じゃんけんで負けて10人分の飲み物買いに行かされていますが何か!!
しかも1年ですら私に頼む始末！
どうなってんだうちの部活の上下関係!!
ひーとかはーとか奇声を発していると、なんだかんだで自動販売機の前につく。
誰が何を飲みたいかはなんとなくだが覚えている。
間違ったとしても買いに行ったんだから感謝してもらわないと。
お金を入れて次々と飲み物を買っていく。
あ、そういえばこれ持てるんだろうか私。
いまさら気が付いても遅い。
これは工夫をしなくてはいけないなと思い、1本ずつ腕に乗せていくように積み上げる。
「……A？」
貴「っ!?」
不意に後ろから声をかけられる。
集中していた私は驚き、つい腕を思いっきり動かしてしまった。
当たり前のようにペットボトルの山が崩れていく。
「ごめん。大丈夫？」
貴「あ、不二先輩。大丈夫です。なんかすいません」
不二先輩が驚いた目で私を見た。
そりゃそうだ。こんなにペットボトルもっていこうとして落としていたら誰だって驚く。私だって絶対驚く。
不「どうしたの、これ」
貴「パシられました。あいつら部長パシリにしやがったんです」
不「ふふっ。大変だね」
貴「また、そうやって他人事みたいに」
私はぶつぶつ言いながら、改めてペットボトルを積み上げていく。
すると。
不「無理しないで。半分持つから」
隣からするりと腕が伸びてくる。
あ、と思った瞬間に、不二先輩がペットボトルを抱えていた。
貴「大丈夫ですよ」
不「いいから」
そういってすたすたと歩きだす。
貴「あ、ちょ、不二先輩!?」
先輩の背中を追いかけながらふと思う。
ここに来たってことは、先輩だって何か買いに来たってことだよね。
貴「……不二先輩！」
もう一度名前を呼ぶと、不二先輩は優しく振り返った。
その表情があまりにも私に向きすぎて、恥ずかしくなって視線を逸らした。
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葉奈(プロフ) - そうですww作者がにこにー推しですww (2015年5月17日 19時) (
レス) id: b46f08eacb (このIDを非表示/違反報告)
ユール - えーと…にこにー？ (2015年5月15日 18時) (レス) id: 63bdae9473 (このIDを非表示/違反報告)
葉奈(プロフ) - ありがとうございます！がんばって更新しますのでよろしくお願いします！！ (2014年11月30日 18時) (レス) id: 884e662617 (このIDを非表示/違反報告)
ｙｕｎｙｕｎ - 合格、おめでとうございます。本当に良かったですね。更新、楽しみにしてますね。 (2014年11月30日 15時) (レス) id: 329a32a11c (このIDを非表示/違反報告)
葉奈(プロフ) - 雪代さん» ありがとうございます！！！ 頑張りますのでよろしくお願いします！ (2014年11月10日 22時) (レス) id: 884e662617 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉奈 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hana1/
作成日時：2013年10月27日 21時
